27話 「エルフの街で走る!」
それからのイリスは走った!師匠クレアを信じて。
そしたら目に見えて魔力総量が増えて魔法の精度が上がった!なんでだあ?!
「走ると息を大きく吸うであろう?息吸うのは大気の魔力を吸う事じゃ。
走る事で呪文詠唱の為の肺活量が増えるし魔法発射時に強い脚力が反動を抑えて命中精度を上げる」
なるほど!
「走ると言うのは魔法行使に必要な要素が全て含まれておるのじゃ。
体力が無く息切れする、筋力が無く狙いが定まらぬ、でも頭だけは良い、そんな魔道士など道化師に過ぎん。
理想は全てにおいて戦士並みになる事じゃ」
「下半身マジ重要」理論はめっちゃ実戦的な理論だった。
戦士並みにと聞き、それからイリスは武具の練習も始める。
つまり丸一日中、何かしらの鍛錬をやり続けて寝る毎日になった。
それこそ面白エピソードなど一切無い地味で地道な鍛錬の反復をだ。
「幼児にやり過ぎなのでは?」とシルフィーナは止めたのだか・・・
「幼児?そんな物はハイエルフには関係ないのじゃ、
半魔法生命体の妾達は鍛錬をすればするだけ肉体が強化されるからじゃ。
寧ろ幼い時の鍛錬が大人になって絶大な効果を産むのじゃ」
と論破された。
それを聞いたイリスは更に走る!街の外苑を毎日毎日・・・
そしてシルフィーナも走る!腹を引っ込める為に!しかし1日の終わりに・・・
「身体を動かした後はコレですわー!」
てエルフ特性ビールをガバ飲みするのだから毎日が後の祭りなのだ。
幸せそうっすね。
1年ほどしたら鍛錬で逞しくなって来たイリスに変化が出始める。
いやこの1年でイリスの身長は伸びてない、と言う事は横か?横に広がった?!
そうじゃなくて茶色の髪の毛に銀髪が少しづつ増えて来たのだ。
「ほう・・・銀髪とは、これには妾も少し驚いたぞ。
イリスよお主は「守護者」として世界に産まれたのじゃ」
「守護者とは何でしょうか師匠?」
「お主は特定の存在を守る為に世界から選ばれたのじゃ。
おそらくはウッドエルフの守護者であろうな。
なので無意識にハイエルフになる事を拒んでおったのじゃ」
「ウッドエルフの守護者・・・」イリスの中で高揚感が生まれる。
大好きな両親をウッドエルフの仲間を守る者。
守護者の自覚を得てからのイリスの変化は劇的な物だった。
半年もしない内に全ての髪が銀髪になり、瞳の色が青くなったのだ。
ここに新たなハイエルフのイリスが誕生したのだ。
呆気なくね?元々イリスはハイエルフとして産まれたのだが両親が好き過ぎてウッドエルフになっていただけなので。
「うむ、良くやったイリスよ、見事な覚醒じゃったな。
さて、ここからが本番じゃとりあえず走る距離を10倍にせよ。
それくらいなら苦もなく走れるじゃろうて」
クレア曰く、ハイエルフになってからが厳しくなるのだと。
魔法の練習より肉体の鍛錬と魔力制御の鍛錬が最優先なのだとの事。
それをしないと自身の魔力に身体が飲み込まれて良くて廃人、最悪は爆発して死亡する事になると・・・
リアルに爆発するらしい・・・あらやだ!怖い!!
また、走って体力と魔力を消費する事で余剰分の調整もするのだと言う。
ちなみにクレアは特別な空間を1日300km以上毎朝走っているそうだ。
もう6000年欠かさずに続けているのだとか。
毎朝2時間程度、走るスピードが時速150km以上は出ているので街中で走ると周囲的に迷惑千万で苦情が来るので特別コースを作ったんだそうな。
「妾も爆発したくないのでな」とクレアは笑う、ハイエルフ稼業も楽では無いのだ。
この点からも「ハイエルフってマジ強くね?」と言うのが分かるだろう。
この話しを聞いた時はさすがに自分に訪れる未来にドン引きしたイリス。
ドン引き程度で済んだイリスにドン引きである。
「う~ん?身長が伸びないよ?」
鏡を見てイリスが首を捻る、ここに来て全く身長が伸びないのだ。
これにはクレアも「何でじゃろうな?普通は一気に身長が伸びるのじゃが?」
と不思議そうにイリスの頭を撫でる。
更に半年経つと少し縮んだ・・・
「なんでよおーーー??!!」順調に幼女として磨きがかかるイリス。
「ちっちゃくて可愛いですわイリスーーー!!」
「まさか縮むとは・・・不思議な事もあるものじゃのう」
これには思わず笑うクレアだった。
しかし体内の魔力の成長は著しく縮んだのは多分そのせいじゃね?との事だ。
ちなみにイリスの現在の身長は97cm、体重21kgだ。
「目標100cm!!」さすがに危機感を抱いたイリスだったが1ヶ月後には身長が
128cmと一気に伸びた。
「本当に何なの?!私の身体?!」自分の身体に振り回されるイリスだった。
「ちっちゃくて可愛いイリスが・・・」
もう幼女で無く少女になったイリスにショックを受けるシルフィーナ。
この頃になるとイリスは大事な事を考えないといけない。
「シルフェリアとの精霊契約」についてだ。
その事をクレアに相談すると・・・
「イリスには何のメリットも無いがやり遂げねばならぬのだろう?
妾も協力するぞ」と言ってくれた。
ダメ精霊シルフェリアさんの復活の日は近い!
《15話以上もおやすみしてしまうとは・・・》
そっすね、これには作者も驚いてます。




