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3章2 ミルクアイス

 野営地に到着した俺はテント、レンガの竈、竈の五徳代わりの鉄棒、薪、調理道具一式、桶と水、食材。

 野営の道具一式を倉庫から出して設置した。

「タチアナさん、これから鹿を捌きますのでメインは鹿にしませんか?」

「そうですわね。そうしましょうか」

 タチアナさんの同意を得て早速解体にかかる。


 ちょっとテントとかから離れた所にある木に血抜きまでの処理をした鹿を吊るす。

 腹を内臓に傷を付けない様に開き内臓を取り出す。

 内臓は心臓とレバーのみ残し他には手を出さずに処分した。

 皮を剥いでいき、先ずは今日調理する分を切り分けようと肩の肉を切り分けたらタチアナさんに渡す。

 足の付け根にナイフを入れ足を外したらモモ肉と骨を分ける。

 あばらは骨付きのまま倉庫に収納。

 肉をそれぞれ骨から切り離していく。


 解体を終えたら不要部分を土に埋めモンスターや動物を呼び寄せない様に『消臭』

 切り離した骨をいくつか鍋に入れ水を入れる。

 竈に『着火』で火を点け、鍋を掛けじっくり煮込む。

 野菜と肉を少量刻んで鍋に入れ、塩と胡椒で味を調える。

 鹿のスープが出来上がった。


 タチアナさんの作った鹿肉のワイン煮込み、良く煮込まれていて肉がホロホロと口の中で解けて……美味い!

「はにはははん、ほれほいひいっふへ」

 口の中一杯に食べ物を入れてしゃべってみる。

 色々なキャラクターを試してみようと思ってやったものの、これは無いわ~。

 元気でガサツなおバカキャラの適正は無さそう。

 1865歳に相応しい言動ってどんなの?

 19歳から1865歳に突然なってしまったので分からない事だらけ。

 色々模索中なのだがうまく行っていない自覚はある。


 1865歳なら弥生時代の末期頃に生まれたという設定なんだけど、どうして1865歳なんだろう?

 何か意味があるのだろうか?


 鹿を捌いただけでは俺のターンは終わらない。

 ボウルと泡立て器、牛乳、そして砂糖。

 スケルトンにボウルと泡立て器を持たせて、スケルトンミキサーのセット完了。

 牛乳と砂糖をボウルに入れて『加熱』で砂糖を溶かし、『乾燥』で水分を減らして濃厚に。

 スケルトンにかき混ぜさせながら今度は『冷却』

 アッと言う間にミルクアイスの出来上がり。


 知らない間に注目を浴びていたようで皆、興味津々。

 何これ?状態だった。

「アイスクリームと言うデザートです。冷たくておいしいですよ」

 お皿に取り分けて配った。5皿は。

 俺の分は作成者権限で残ったボウルごと頂いた。


 皆が揃ったようにスプーンで口にパックンチョ。

 冷たいデザートが珍しいらしくちょっとキーンとしたらしい。

「冷た~い!」

「甘~い!」

「これは……」

「美味しいです」

 好評だった。


 昨日の一般魔法の講義から始まった一般魔法のプロモーション。

 露天風呂、フワフワオムレツ、ミルクアイスで一般魔法を使いまくった。

『水作成』『加熱』『浄化』『発光』『冷却』『消臭』『着火』『乾燥』

『望遠』と『微風』を除いて使って見せた。

『望遠』は使ったんじゃないかって?

 いや、使ったけど見せてはいない。

 いやいやいやいや、嘘ウソうそ。

 使ってない使ってない。


 10の一般魔法の内8つの使用例を提示した。

 一般魔法を取得するなら参考になっただろう。


 俺は有り余るスキルポイントの為に躊躇(ためら)わずに全て取ってしまったが、もし選んで取得するとしたらどれを選ぶだろう。

 冒険者だとしたら……『水作成』は外せない。次いで『発光』『浄化』の順だろうか。

 じゃあ冒険者では無いとしたら?

 一番お金になるのは?

 違法な使い方をせず、継続的に利益を生もうと考えたらおそらく『冷却』では無いだろうか。

 需要と供給のバランス、代用手段の有無及びコスト、需要増大の方策。

『水作成』や『浄化』が便利だといっても殆どの使い道は一人のメイドで代用ができるものだ。

『発光』はいくつかのランプで、『着火』は火打石などで、『加熱』は薪や竈が、『乾燥』は日向や暖炉、『微風』は団扇のような物で代用できるでしょう。

『消臭』『望遠』はこの世界の科学レベルでは代用できないかもしれませんが、そもそも需要が小さく増大させる方策も無い。

 その点『冷却』はヒートポンプの無いこの世界では周りより温度を劇的に下げるほぼ唯一の方法で『アイスクリーム』等の商品を開発する事によって需要を劇的に増やすことができる。


 機会があれば試してみてもいいかな。

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