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〜異世界卓球〜 混沌の章   作者: 不滅のピン太郎
第2章 魔王杯予選編!
22/84

第8部 魔王杯予選1日目

「はぁ、こんなもんでいいよね?相棒」

1日目


数十人ほどだろうか?

今のところ負けはないけれど、相手が中々見つからない。

まあ、負けたらレートが下がるからね。連戦してくれない理由も分かる。

(まあ、もっと手ごたえのある奴が来てくれたらなぁ)


相棒は相変わらず戦闘狂だ。

あ、そうだ。

僕は腕時計で名前を検索して無線を送る。


「もしもし、こちらミカエラ・ジェルエンですわ」

「あ、僕です。ユキムラサツキです」

「ああ、サツキですの。レートの方はどうですの?」

「えーっと」

スライドすると自分のレートとランキングが出た。

「レートは236。ランキングは156位ですね」

「うーん。何人参加しているかはわからないから高いのか低いのか分かりませんわね」

確かにそうだ。

というか、こんなものよく用意できたなあの魔王。

「あ、私のレートは986、ランキングは6位ですの」

(6位!?もう一桁かよ!?)

「ここ結構プレイヤーに遭遇しますの。負けは無くて当然ですわ」

やっぱりか。

「ミカエラの初期住所って?」

「ああ、中央都市アナザーキングダムですの」

「僕は森のやつなんですけど中々、人に遭遇できないんですよ」

しばらく話していると聞き覚えのある声が聞こえた。

「誰と話してるんだ。クソ天使」

「ああ、サツキですの」

「アレ?もしかしてアスタロト近くにいる?」

「まあ、そうですわね。一応、初期位置がほとんど同じだったので彼と行動してますの」

うーん。やっぱり僕だけ離れてしまったみたいだ。

「ちょ、ちょっと何しますの!」

誰かが割り込んできたみたいだ。

「ユキムラサツキ。話を聞く限り、試合回数が少ないんだろ?アナザーキングダムは激戦区とも言われるほど猛者が集まる。そこに行ってみろ」

「なるほど、なるほど。ありがと、アスタロト」


その後ミカエラと少し話して通信を切った。



……。

「に、しても静かだね。相棒」

(おう、そうだな)

テントの中に何故かある冷蔵庫のようなものを開いた。多分ここから支給されるんだろうな。

今日の夜に僕に支給された食べ物はタコ焼きだ。

だいたい僕のレートならB級グルメのレベルなんだろうな。

それにしてもタコ焼きがこっちの世界でも食べられるとは思わなかった。

口に入れると暖かな生地がソースとマヨネーズに絡んでいてタコがその味を調和しているようだった。

「なんで、食レポしてるんだろ」

(ま、やる事が卓球以外に無いからな)

「うう、ネトゲしたい……」

夕飯を済ませ、寝ようかとテントで横たわったその時。

ガサガサと草むらが揺れる音がした。

何となく気になったので外に出るとボロボロになった小鬼のような子供が2人いた。

「に、人間だ!」

「ど、どうしよう。食べ物なんてもうないよ」

僕はとりあえず、彼らの話を聞こうと近づいた。

「ひぃ!もう食料もレートもありません!見逃してください!」

やっぱり警戒してる。

ちょっと相棒は黙ってて。

(お、おう)

「え、えっと僕はユキムラサツキです。君たちに危害は加えないよ」

すると彼らはほっとしたかのように肩を落とした。

「ありがとうございます。人間にも慈悲のある方がいるんですね」

「君らなんかあったの?」

何やら人間絡みで深刻な事でもありそうだ。

表情でわかる。

「えっと私たちはゴブリンなんですけど貧しい集落の代表としてこの魔王杯に参加したんです」

「だけど、僕らは世界の広さを知りませんでした。悪い人間たちが僕らに何度も試合を挑んでボロボロになるまで勝負を受けて……食べ物も奪われたんです」

「人間たちから逃げて逃げ疲れてやっとあなたの元に来ることができたんです」


うーん。日本人じゃないと信じたい。

でもやっぱ、弱い者いじめは駄目だね。

ああ、タコ焼き食べちゃったしどうやって彼らを助けよう……。


「ここにいたか!」

「雑魚の分際でちょこまかしやがってヨォ!」

なんだこの人?

「ひ、ひぃ!」

あ、諸悪の根源か。

「テメェら雑魚ゴブリン供は俺たち人間様にボコボコさにされるのがお似合いだぜ!」

「テメェらは所詮、サンドバッグだヨォ!」


「おい!何が人間様だ!クソ野郎!」

(あー、やっぱり平和的解決は無理か)

「あぁん?何だテメェ」

「お前ら人として恥ずかしくないのか!」

「テメェ俺らに喧嘩売ってんのかヨォ!」

「ああ、上等だ。お前らに人間の限界を教えてやるぜ」

「ほう。だが、喧嘩を売るからにはこちら側からルールを決めさせてもらうぜ」

「ルールはダブルス、1セット先取、サーブは一生俺たちのものだヨォ!」

「はぁ?ンな無茶苦茶なルールで卓球できるかよ!アホかお前ら、脳みそ腐ってんだろ」

「あぁん?テメェ俺たちを誰だと思ってやがる!」

「馬鹿」

「おぉい!コイツ、馬鹿にしてやがるぜ!俺はヘビー盗賊団特攻隊長、ペンのアオダだ!」

「俺はカットマンのダイショだヨォ!」

(うーん面倒だな。とは言ってもこのままじゃ試合できないよ、相棒)

「うーん。お前らに無理させるわけにもいかないからな」

「力不足で申し訳ありません」

「我らは貧弱なゴブリンなので」


「サツキ殿!話は聞かせてもらったでござる!」

どこからか声が聞こえてきた。

「だ、誰だテメェ!」

「そして、そこの幼気(いたいけ)なゴブリン達よ。果たしてゴブリンは本当に貧弱か?」

「え、そ、それは」

シュタっと音がしそうな感じで登場したゴブリンの青年は頭巾を被り、身軽で少し和風に似た服装をしている。

「拙者は影に忍び、ゴブリン達の誇りを持つ忍者。

ゴブ・ハンゾウなり!」



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