初めての壁ドン
「ふふふ。ついに『毒無効のマスク』を手に入れたぞ！ 今度こそ攻略してやる！」
「流石じゃん。俺たち僅か5行以内で再攻略じゃん。もう奇跡じゃん」
「流石勇者。でもこのダンジョン5F建て」
「嫌な予感しかしないでヤンス……」
（また来たのか。これで2Fのダンジョンは無力化されたも同然だな。）
（博士……2階攻略されました。）
ダンジョン『エリオット博士』3F
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｜ ｜―――
｜ ★｜
｜ ｜―――
｜ ｜
｜☆｜ ☆⇔勇者
｜〇｜ 〇⇔仲間
｜〇｜ □⇔階段
｜〇｜ ★⇔宝箱
「一本道……だと？ 盗賊『罠感知』を頼む」
「任せるでヤンス！ 『罠感知』……あれ？」
「どうしたじゃん？ 盗賊？」
「宝箱の方に罠があるでヤンス。」
「宝箱。欲しい。」
「罠解除頼む。」
「それが……30重ねの罠で時間がかかるでヤンス。しかも、宝箱ではなく壁に罠があるでヤンス。」
「ふ～ん。じゃあ、とりあえず宝箱あけるじゃんよ」
――勇者は1G手に入れた。
「「「「…………」」」」
「次の階に行くじゃん」
「激オコ。博士抹殺。」
「そ、そうだな」
「嫌な予感がするでヤンス」
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｜◎｜―――
｜☆〇〇〇★｜
｜ ｜―――
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｜ ｜ ☆⇔勇者
｜ ｜ 〇⇔仲間
｜ ｜ □⇔階段
｜ ｜ ★⇔宝箱
◎⇔モンスター NEW！！
――増殖スライム7体が現れた。
「ようやくおでましか…。やるぞ皆！」
「鑑定でヤンス！！ レベル40の増殖スライム7匹でヤンス！」
「雑魚。蹴散らす。」
「初めての戦いじゃん！ やってやるじゃん！」
（助手。いつもの）
（畏まりました。ポチッっと押すのですよっと。）
――助手がボタンを押すと……
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｜◎｜―――
｜■■■■■｜ドンッ！！
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｜ ｜ □⇔階段
｜ ｜ ◎⇔モンスター
｜ ｜ ■⇔壁
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――一瞬で奥の壁が伸びてきて勇者一行はミンチとなった。
『GOODBY 勇者』
（戦闘時は横一列になるからな。楽勝だな。）
（マスター。無傷での勝利。流石です。）
教会省略。
「くっそぉぉおお！！！！」
「問題ない。次は範囲魔法。瞬殺。」
「魔法使いに任せるじゃん！ 次こそクリアじゃん！！」
「嫌な予感しかしないでヤンス。行きたくないでヤンス。」
ダンジョン『エリオット博士』3F
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｜◎｜―――
｜☆ ★｜
｜〇｜―――
｜〇｜
｜〇｜ ☆⇔勇者
｜ ｜ 〇⇔仲間
｜ ｜ □⇔階段
｜ ｜ ★⇔宝箱
◎⇔モンスター
――増殖スライム7体が現れた。勇者は戦闘を開始した。
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｜◎｜―――
｜☆〇〇〇★｜
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｜ ｜ ☆⇔勇者
｜ ｜ 〇⇔仲間
｜ ｜ □⇔階段
｜ ｜ ★⇔宝箱
◎⇔モンスター
「｜灰となれ。塵とかせ。殲滅の炎よ！！《ヘルフレイム》」
増殖スライムAに 500のダメージ 増殖スライムAを倒した。
増殖スライムBに 500のダメージ 増殖スライムAを倒した。
増殖スライムCに 500のダメージ 増殖スライムAを倒した。
増殖スライムDに 500のダメージ 増殖スライムAを倒した。
増殖スライムEに 500のダメージ 増殖スライムAを
（途中ですが、ポチッっと押すのですよっと。）
（助手よ。光の粒の回収を忘れないようにな。）
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｜◎｜―――
｜■■■■■｜ドンッ！！
｜ ｜―――
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｜ ｜ □⇔階段
｜ ｜ ◎⇔モンスター死亡中
｜ ｜ ■⇔壁
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――奥の壁が伸びてきて勇者一行はミンチとなった。
『GOODBY 勇者』
（横一列になるなんて勇者システム様様だな。）
（マスター。雑務担当はまだレベル上げをしているのですか？）
教会省略。
「チッキショォォォォォ！！！！」
「四天王全員攻略してから来るべき。ここ魔王城の可能性。」
「確かにそうじゃん。此処が魔王城だと考えると確かにそうじゃん。」
「絶対違うでヤンス。此処は攻略しないでいいと思うでヤンス。」
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「マスター、勇者一行が勘違い始めました。」
「チッ……街の人たちに魔王城の場所を伝えてやれ。2度と此処に来ないようにな。」
6ヶ月後。懲りない勇者がやって来た。
