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第19話☆再会2

「お前、それを誰かに話したか?」

 美智子は細長の眼鏡の顔でにっこりとする。

「いいえ。まだ誰にも」

 箕浦は周囲を見回してから、自分の口元を隠して小声で小川に言った。

「小川、4人の顔写真を持っているか?」

「胸ポケットに」

「すぐに出せ」

「はい」

 箕浦は小川から写真を受け取ると、美智子にそれを見せた。

「どうだ?」

 美智子は順番に四人の顔を見ていく。

「すっごぉーい! 同じ顔の人間は世界に2人いるっていうけど、4人もいる」

 感嘆符を口の前に並べている美智子を、箕浦は半ば急かしながら言う。

「どうなんだ?」

「この人、見たことあるかも。事件のなん日か前だけど、スタバでコーヒーを飲んでたと思う」

 美智子が示したのは近藤房江の顔写真だった。

 箕浦は顔をあげて小川と目配りをする。

 そして、箕浦たち3人が気づかない離れた場所で、婦人用のビジネススーツを着た犯人は、美智子に釘入るような視線を送っていた。

 美智子は、そうとは知らずに小川を見ながら笑顔で話をしている。

 しばらくして話が終わり、美智子は携帯電話の時計を見ながら言う。

「大変、もう9時半だ。今日は10時から編集担当と打ち合わせがあるから、そろそろ出版社へ行かないと」

 美智子は小川との別れを惜しみながら言う。

 箕浦は会釈をして去っていく美智子の肩を掴んだ。

「おい。今日の事は誰にも言うなよ」

「分かってます。それ守秘義務っていうんでしょ?」

 美智子は言うが、小説のネタだと思っている美智子の考え方が一番の不安要素だと箕浦は思う。

 美智子はまた携帯電話の時計を見てから「打ち合わせに遅刻する」と言って走り出した。

 箕浦は美智子の後ろ姿を見ながら携帯電話で四谷署に連絡をした。

「至急、野本美智子の身辺警護の手配をお願いします。現在は打ち合わせのために出版社に向っていると思われます。犯人が我々を見ている可能性があるので、詳細は署に戻ってから報告します」

 箕浦は携帯電話を閉じると、小川と共に急ぎ足で白いセダンに向った。

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