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第4話:奇妙な“リア充”

僕は困惑していた。死を覚悟していたにも関わらず、僕は告白の返事を貰っていたからだ。どういう状況なのか、僕もだんだん分からなくなっていた。




状況を整理する。


1.片想いの相手、希さんの人食いの場に遭遇。

2.見ていたことがバレて希さんに食われそうになる。

3.僕が彼女に告白した(この時点で訳が分からない)

4.彼女が泣き出しながら返事をくれた。




……何故この様な展開になっているのだろうか。自分のことなのに理解できなくなっていた。というか、これからどうなるのだろうか。僕は彼女に食べられる気になっていたというのに。


「食べない…の?」


僕は疑問をハッキリとぶつけた。


「…うん……」


彼女は泣きながら答えた。何が悲しくて泣いているのか分からないのだが。


正直に言うと、僕はかなり戸惑っていた。既に述べた通り、僕は死性愛(タナトフィリア)だ。で、好きな人に食べられて死ねるなら本望だったのだ。というか、そういう死に方をしたかった。


僕は彼女に食べられたい。


「…ねぇ、希さん?何で…僕を食べないの?」


「新くんのことが好き過ぎて…食欲とか無くなっちゃったの…」


好き過ぎて食べられない、か。嬉しい様な嬉しくない様な…。好きだと言って貰えることは勿論嬉しい。でも“好きな人に食べられたい僕”にとっては、食べて貰えないということは辛いのである。


まあ、そういう“異常な事”を強要するわけにもいかないし、僕の方が諦めることにした。



…ん?待てよ?さっき彼女に告白の返事を貰った訳だが、これって“両想い”ってやつなんじゃないのか?



冷静になると色々な考えが浮かんで来た。どうやら僕と彼女は両想いの様だ。これは付き合えるってことなのだろうか。


「えっと希さん…これは付き合うってことで合ってますか?」


両想いなんだからきっと…


「はい…、よろしくおねがいします…」


彼女は照れた様子でそう答えた。照れた顔はとても可愛く、先程まで人を食べていたとは思えない程だった。




改めて彼女のことが好きなのだと実感した。




この日、新しいリア充(性嗜好異常(パラフィリア)的に充実してる)カップルが生まれた。“死性愛(タナトフィリア)の僕”と“食人性愛(カニバリズム)の彼女”。

こんな【異常】な二人がどうなっていくのか誰も分からないが、幸せになれる様に努力はしていくつもりだ。もしかしたら性嗜好異常(パラフィリア)も治せるかも知れない、という思いもある。



何はともあれ、とりあえず最後に言っておこう。





“僕と彼女は今日、恋人になったのだった”





まだ続きます。

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