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第1話:衝撃的な秘密

“パラフィリア”という言葉を知っているだろうか。日本語に直すと“性的倒錯(せいてきとうさく)”または“性嗜好異常(せいしこういじょう)”となる。簡単に説明すれば「性に関する精神疾患」。露出癖(ろしゅつへき)M(マゾ)S(サド)等が有名なパラフィリアである。

何故、パラフィリアの話をしたのか。それは僕が“パラフィリアな恋”を体験しているからだ。どんな恋かは、これから説明していこうと思う__



夜中の10時頃。マンガを描いている途中にお腹が減ったのでコンビニに夜食のパンを買いに行った、その帰りの事だった。10時以降に高校生がウロウロしていれば警察に補導されてしまうので、その時は人気の少ない道を歩いていた。


これが良かったのか悪かったのかは今は分からない。


歩いているといつしか、街灯は少なく建物も営業の終わった店ばかりの場所に出た。光が少なければ、人もいない。本当に暗闇の様な所だった。(まれ)に通るので慣れている(はず)の道。なのに、“何か違った”。

それは匂い。何処(どこ)かで嗅いだことのある匂いがした。思い出そうとしていると………グチャッ、という音が近くから聞こえた。


普通なら逃げ出す筈の状況の中、僕は何故か音が聞こえた場所に近づいていた。明確な理由はわからないが、恐らくは好奇心だろう。音と匂いの原因を知りたかったのかも知れない。


この行動も、良かったのか悪かったのかは分からない。


音のした路地裏を覗いてみるとまず、座って何かをしている女性の後ろ姿が見え、その向こうに男性が横たわっているのが見える。そして目を凝らして見ると、女性が何をしているのかが分かった。




横たわる男性を、【食べていた】。




つまり先程の匂いの正体は“血”。僕は驚きのあまりその場から動くことが出来ず、その“食人(カニバル)”のシーンをずっと見ていた。

しかし見ていてしばらくすると、共食いをしていた女性が動きを止めた。僕はそれでも見ることをやめなかった。が、次の瞬間。




女性は振り返り、僕と女性は目があった。




この日は二度も驚いた。

一度目は食人の現場を見てしまったとき。


そして二度目は、食人をしていたのが“高校の同級生”で“片想いの相手”だと分かったこの瞬間だった。




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