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18-俺、ただのだめ男

遅い昼食を済ませ、ずっと二人でベッドに腰掛け、だべっていた

っていうよりは、話したさに、

セルフィを引き止めて迷惑をかけていたと言った方が正しい


「あぁ‥そろそろメラの下の刻ですわね。

夕餉の準備を致しますわ。


楽しいお話有難うございます、リョウタ様

‥あの、その。」


向かい合って座っていた椅子から腰をあげ

もじもじするセルフィ。


か、かわいい。


ヒョイ、ヒョイと手招きし

歩み寄ったセルフィの耳をさわさわする。


「どうした?」


ちゃんと言いたいことを聞くことも忘れない。


いくら俺が主人で横暴なことを言ってもいいとしたって

その、いうことを聞いてくれる相手の

意見くらい聞かなくては、人はついてこないんだぜ

↑ドヤ顔



すごく言いにくそうに、でも言いたそうに

口を開いて言いかけては閉じる。



なんだい、言えないのかい

じゃあ俺がその口を(略



"‥‥"


‥まあ、なんだ、冗談だ。



「えと、ですね、リョウタさま。


夕餉‥も‥ご一緒して‥よろしいですか?」




ん?


内容を理解するのに時間がかかった



いやはやなんだそんな。


「当たり前だろ?」


「ほ、ほんとですか?!

ありがとうございます、それでは張り切って作って参りますわね!」


満面の笑みをうかべ、るんるんと去っていった。



いやあ‥・・かわいい。

とにかくかわいい。



メイドって他の女の子といる時間と比べて

当然時間が長いわけで

そりゃ可愛いところとか、くはぁってくる瞬間とか

たくさん見つけられるわけで




つまるところ、逆らえない女の子って可愛くね?

いやまて、いかん

まずい属性に目覚めそうだ。

閉話。





静かな部屋。

寝る前とか、今みたいな独りの時間。


やっぱ考えるんだ


前だったら、こういう独りのときは

ネットゲームをしていたわけで。

なんていうか、毎日が虚しかった


そんでもって考える。


捨ててきたリアルのこと、

やってたネットゲームのこと、

家族のこと、


‥忘れられない、彼女のこと。



横になり、布団をかぶる。

今までの俺みたいだ


イヤなことがあると部屋に引き籠って

布団を盾にしてた。


だめな人間だった

自覚はもちろんあった


だけどさ。

開き直りかもしれない、

言い訳かもしれないんだけど。


あそこから、一歩踏み出す勇気がもてなかった

俺の世界、から一歩踏み出す…そんな勇気は。

常人かもしれない画面の向こうのあんたには

わからねーかもしれないけど。



ふう、と溜め息


ある意味ではこれでよかったのか

あのままどうしようもねークズ男でいるよりは。


こっちにきてからなにかと馬鹿キャラってて

考える余裕もなかったから

今更考えると鬱になるよなぁ






………とかでりけーとなこと考えてたら

あら不思議

布団かぶった亀状態で寝てたわけである


あれ俺ただのだめ男じゃね…?

気のせいか、ok、気のせい。

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