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14-不戦勝な気分


やっぱ男相手だとやる気でねーよなあ


"かなりの好色と見受ける発言だな"


うっせ。

男より女のほうがいいに決まってんだろ



とまあ、黙ってカレーの後ろをついていく

カレーって呼びすぎると素で言ってしまいそうでちょっと怖い

自重しとくか。


俺の部屋は二階にあるのだが、

そこから城の外へ出て歩いていく。


しばらくいくと運動場のようなところに出た。

訓練場ってかんじか?


運動場の左右と奥にアパートみたいなものが建っている。

その右のアパートへと進んでいく。



その間一言も喋らない。

きまずすぎる‥



「さあ、ここだ。」


アパートとかボキャ貧すぎる表現しかできないわけだが

結構でかい。

いやめちゃくちゃでかい。

豪華なマンションって言ったほうがいいくらいだ。


ボロい木造アパートとか想像しそうだよな

ファンタジーの世界の兵舎小屋とかってさ。


え‥もしや俺だけ‥?



ぽかーんとアパートを見上げていると

俺を気にするふうもなくさっさと進んでいくバーモンド

くそっ、やっぱりお前はカレーだ。


アパートの二階へと上がっていくカレーを追いかける。

部屋の前でおいつくと一緒に部屋に入った。



なんもねえ。

というか広い。

大体20畳くらいか?

‥すまん、しょぼい表現しかできなくて。



まて、ここで戦うのか?

魔法とか使えないだろ、壊れるし‥


「ここが弓隊調練室だ。

魔法によって、ここはいかなる衝撃も吸収される。」


「なるほど」


そりゃそんな安直じゃないか‥



部屋の中へと進み更に歩いていくカレーになんとなくついていくと

丁度部屋の真ん中辺りで急に振り返る


「リョウタ殿、武器は何が好まれる、もってこさせるが」


「武器か‥」


正直武器使ってなくね?俺。


"不要だ、必要なら俺が出せばいい。"


ま、そりゃそうか。


「いや。いいわ」


そうか、と小さく呟くとどこからともなく取り出した弓を構える。

おいおいいくら部屋が広いからって室内だろ‥


「さあ、手合せ願おう。」


そう言うと、バッと後ろに跳び俺から距離をとる。

丸腰の俺を警戒してか何も仕掛けてこない。


んじゃー、まあ、こっちからいくか。


いくぜ、とかはさすがにださくて言えない。



奴を中心に八方から炎弾‥光弾の炎バージョンで囲む

「なんだと?!」

突然現れる火の玉に少々驚くバーモンドだが、冷静に飛び上がってこちらに弓を構えた

おお、動きながら弓って放てるもんなのか。


「******」

訳されない言葉‥まあ魔法だろうが、を呟くと光に包まれた威力の強そうな弓が連射される

構え放つ間にも俺は次々と魔法を放ち、

時折奴の後ろも狙うがかろやかにかわされる。


矢が迫る。


さーどーすっかなあ。


とりあえず空気の層を出してみた。


「なっ‥‥!」


矢は俺に突き刺さることなく、見えない空気の層に突き刺さり落ちた


弓を構え俺を警戒しながら言う

「先程から考えていたが、どうも詠唱なしで魔法が使えるらしいな」


「まあ、いかにも。」


睨み合いながら相手の出方をお互い待つ。

さっきは俺から仕掛けたし、今度は向こうを待つか。



弓を構えこちらを見据えるバーモンド

弦を引き放つ‥かとおもいきや、はあ‥となぜか溜息をついた。


「実力差がありすぎる‥恐らく負ける

申し訳なかった‥リョウタ殿の勝ちだ。」



‥‥‥


なんだそりゃっ!


なんかこう、いや、あれだ。

一応戦ったけど、不戦勝な気分

わかるだろうか?

ずるをして勝った気分なわけである。


「‥‥」


まあね、そりゃあ。

弓隊に所属してるわけだし、負けると思った相手と戦って

怪我をするのはバカだろうし。


とか色々理由を考えて落ち着こうとはするが

えー‥‥。





「お詫びに夕餉でもご馳走させてくれ。」


「お、サンキュ」



現金な俺であった。

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