第五話 湖の訓練場
少し間が空いてしまいました。
もし気に入って頂けたらいいねやブックマーク等していただけるとありがたいです。
よし、ダークアローは無詠唱で発動できるようになった。だが一年かかってしまった、、
適正内とはいえど属性が付くだけでここまで難しくなるのか、とこれからが不安になった。
もう九歳だ。時の流れは早い。
父さんとはいい勝負ができるようになっていた。とはいっても身体強化の魔法で更に力を増強してるので底力では圧倒的に負けているのだが、
次は何の魔法を勉強しようかと迷っている時にふとあの本の存在を思い出した。
最近は母さんとの訓練で疲れ切っていたのであまり読むことが出来ていなかった。
久しぶりに読むとしよう。そんなことを考えている時に父さんが言った。
「そろそろお前も外で遊ぶべきだ。家での訓練もいいが、まずは村周辺の地形を知っておけ。
ただし森には入るなよ
森には何がいるか分からないからな」
普段から森で狩りをしている父さんだから言える言葉だろう
「分かってるよ~」
そう返事しながらも実際森の中がとても気になっていた。
まぁ探検にでも行くとするか、
どうやらこの村はお年寄りしかいないらしく俺と同年代の子はいない、とは言ってもアルタイル聖の本拠地と王都の間にあるためよく商人が通っている。
「うーん、どうしようかなぁ王都に行くには遠いし、やっぱり森に入るか、、、
でも王都も気になるんだよなぁ。」
まぁ森の中を駆け抜ける程度なら大丈夫だろう。
よし、そうと決まれば
俺は自身に身体強化の魔法を付与して速度を上げた。
初めて入る森、なにがあるんだろう
そう思いかなりの速度で木々の間を駆け抜けていた。
所々、動物もいたがそれほど危険ではなさそうだ。
森を抜けた。そこには湖が広がっていた。
透き通る綺麗な水、大きな丸い湖だ。
ここはのんびりできそうだしいい場所だ。
家とは違って魔法も試せそうだしな、今日は家に帰ってあの本でも持ってこよう。
次の日、例の本を持ってまた湖に行った。
父さんには、外で遊んでくると行ったら許してもらえた。
本を開いた前回は魔法についての基礎知識辺りまで読んだが、その次には火系統の魔法について書かれていた。
闇魔法から読もうと思ったが、闇魔法はかなりの曲者が多いい魔法と母さんから聞いていたのでまずは一般的な属性魔法から学ぶことにした。
炎陽・・・魔法、、、
本が古い物なのだろうか、擦れて読めなかった。
まぁ一番最初に紹介されているのだ、ファイヤボールといったところだろう。
俺は母さんからあることを言われていた。
「絶対に初めての魔法を使う時は完全詠唱で使う事!」
とは言っても詠唱も読めない箇所が多いい。
仕方ないが、まぁ簡単な魔法だろうし、短縮詠唱でいこう。
「ファイヤボール」
そう唱えて手を出した。するとみるみる大きな炎の玉が出来た。
流石にこれを森に放つのはまずい…
空に放つか、湖に放つか、でもこれで湖が涸れでもしたら、
とりあえず空に放つか、、これでいい感じに湖に落ちてくれると信じて
空に炎の玉を放った。すると火の玉は空中で爆散した。
すぐさま森を囲むように炎の隕石が落ちた。
(後に分かることになるのだが、俺はこの時実質的に無詠唱で発動しており、俺は魔導書と皇帝による補助と全属性への適性、がなければ死んでいた。)
ま、まずい、、森が、、それにこの付近には商人も通るのだ、すぐさま消火しないと、
なにか水の呪文はないのか、急いで本を捲った。
これにしよう、見つかると俺は急いで唱え始めた。
「 神よ 水を求めたり この地に恵みの雨を与えたまへ
豪雨 」
辺りに大きな雨雲が出現し雨を降らせた。
これで一段落か、家に帰るのが怖いがなにも知らないふりをしておこう。
家に帰ると外で魔法を見ていたのか父さんにとても心配された。
幸いにもけが人はいなかったようだ。それを聞けただけで良かった。
一方その頃、王都では北斗七聖が集められ、緊急会議が開かれていた
??「な、なんなんだ、あの魔法は?!
他国が戦争を仕掛けてきたんじゃあないだろうな、アルタイル!」
「それは分からない。だがその可能性はかなり低いだろう
あの森は我の城と王都の間にある。我の城の周りを通ってあそこまで行けたのなら、王都に向かって放つだろう。それに何者かによって直ぐに消火された。
ベガ、まだ質問はあるか?」
「それが問題なんだよ、あのレベルの魔法を連続で発動させたとすれば、俺らとその直属か国王直属軍ぐらいしかいないぞ。ただ聞いた話ではあの周りにそこまでの魔法師はいなかったらしいじゃねぇか
スピカ、あんたの意見も聞きたい。」
「なるほどね、まぁ簡単じゃないかしら、
他国の勢力でもないのなら冒険者の中にも私たちに近い実力を持ったものがいるってことよ」
すると国王が言った
「まだ他国の侵入者ではないと決まったわけでもない。各々、領地への他国の侵攻に十分注意すること」
「御意!!!」