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こちら、県立東和高校放送局です!  作者: 田鶴瑞穂


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いよいよ編集開始!・・・うーん、判らないことだらけだ。でも、頑張るぞぉ!

「では、渋川。東和の皆さんにVideoStudioの使い方を教えてあげなさい。」

「了解です、先生。・・・じゃぁ、三人ともこっちに来て。実際に編集をしてみましょう。」

「はいっ!お願いします!」

「そんなに畏まらなくていいよ。さぁさぁ、ここに座って。人の操作を見るより、自分でやってみるのが一番だからさ。」

 そう言って、真帆ちゃんは私をパソコンの前に座らせた。

「じゃぁ、やってみよう!まずは、VideoStudioを立ち上げて・・・と。」

 しばらくすると、ソフトが立ち上がった。

「アプリケーションウィンドウの上部にある“編集”のタブをクリックしてみて。この開いた画面が“編集ワークスペース”と呼ばれるものね。新たに編集を始める時は、“新規フォルダーを追加”ってボタンをクリックして、フォルダーの名前を入力するの。これで、すべてのビデオを1つのグループにまとめるプロジェクト用フォルダーが作られたことになるわ。」

 私は、言われた通りに操作していった。

「フォルダー名はどうしよう?」

「うちの部では、参加するコンテスト名と年月日を入れてるわ。例えば、“東和2月コンテスト2024”、でいいんじゃない?」

 東和・・・2月・・・コンテスト・・・2024・・・と。

「はいっ、入力しました。」

「じゃぁ、ライブラリの上の方にある“メディアファイルを取り込み”ってボタンをクリックして、ビデオに使うビデオクリップを選択して“開く”をクリックしてみて。」

 真帆ちゃんは、一つ一つ指差しながら手順を教えてくれる。だから、スイスイと操作が進むんだけど・・・うーん、真帆ちゃんがいないところで再現できるのか、不安になってきたぞ・・・。

「紙織ちゃん、響子ちゃん、横で見ながらメモを取っといてくれる?自分達だけで編集する時の手引きに使えるように。」

「ふふっ、手抜かりはござらぬよ、ドルフィン殿。」

「ちゃんと、最初からメモを取ってるよ。」

「おおっ!流石!では、引き続きお願いね。」

「任せろ!」

 真帆ちゃんは、そんな私達のやり取りを微笑みながら見ていた。

「そろそろ先に進んでいいかな?」

「ああっ!?ゴメンね。お願いしますっ!」

「では、続きね。ビデオ制作では、静止画・・・えーと、写真も使えるから、使う場合はおんなじように選択して“開く”をクリックするの。」

「今回は、写真は無いよ。ビデオの画像だけ使うつもり。だから、ビデオクリップだけでいいよね。」

「写真を使わないんだったらそれで。これで、画像の準備は終了。ドルフィンちゃん、作品のコンテは出来てるの?」

「うん。これだけど。」

 私は、持ってきた絵コンテを真帆ちゃんに見せた。真帆ちゃんはそれを見ながら、何度かコクコクと頷くような動作を見せた後、視線をモニターに戻した。

「じゃぁ、タイムラインパネル・・・タイムラインって言うのは、ビデオプロジェクトにメディアクリップを配置していく場所のことよ。コンテの順番に従ってタイムラインに画像を並べてみて。マウスのカーソルを選んだクリップの所に移動させて、左ボタンを押しながらタイムライン上にドラッグしてきてドロップするの。」

 言われた通り、ドラッグアンドトリップを繰り返して、絵コンテ通りにビデオクリップを並べていった。こんなんでいいの?と言うくらい簡単な作業だ。

「並べ終わったら、次にビデオクリップをレビューしてトリミングする作業に移るね。」

「トリミング?」

「トリミングって言うのは、ビデオクリップの要らない部分を切り捨てて、必要な部分だけを残す作業のことよ。タイムラインにあるビデオクリップをクリックしてみて。」

 タイムラインの最初に配置したビデオクリップをクリックすると、プレイヤーパネルにクリップが映し出された。

「再生ボタンを押すと映像が再生されるから、必要な部分を確認するの。この時、時間をメモしておくと後の作業がスムーズにいくよ。」

「このクリップでは、東和うちの正門からパンして遊歩道の入口を写す所まで使いたいんだ。」

「それじゃぁ、オレンジのトリムマーカーを元の開始点からトリミングしたい新しい開始点、東和の正門から遊歩道へパンする直前までドラッグして。そこで停止させた状態で、このハサミのボタンを押すと、必要な部分とその前までの部分が切断されるから。同じように、2つ目のトリムマーカーを元の終了点から新しい終了点、遊歩道の入口の画像のところまでドラッグして、必要な部分とその後ろの部分とを切り離すの。」

 実際にハサミのボタンを押して切断すると、タイムライン上に元のクリップが3つに分かれていた。

「それじゃぁ、要らなくなった切断したクリップは消しちゃおうか。」

「どうやるの?」

「クリップにカーソルを合わして、消去のコマンドをクリックしてやれば消えるよ。」

 そう言いながら、真帆ちゃんは私に覆い被さって私の右手の上に自分の手を添え、手慣れた様子でマウスを動かし、カチカチとクリックした。すると切り離したクリップが消え、タイムラインが詰められた。おおっ!凄いぞ!

「ちなみに、ライブラリのファイルに適用された変更はオリジナルのファイルには影響しないの。だから、失敗したなぁって思った時なんかはもう一度クリップをドロップしてやれば最初からやり直せるよ。」

「へぇー、失敗しても大丈夫なのは有難いねぇ。」

「慣れない内は、失敗が付き物だから。失敗を恐れずにできるのがノンリニア編集の良いところだから。後はこの作業を繰り返すだけ。」

「うん、解った。続きは自分でやってみるよ。」

 要領が判れば、後は簡単だった。それぞれのクリップの必要な部分を抽出して、前後を切って消去していく、と言う作業の繰り返し。元々一分間のショートムービーなので、瞬く間に作業が終わった。

「真帆ちゃん、終わったよ。」

「うん、それじゃぁ、トータルの時間を確認しよう。」

「えーと・・・うっ!一分を超えてる!」

「どれくらい超えてるの?」

「えーと、全体が85秒だから、25秒も超えてるよぉー。」

「25秒かぁ・・・カット数を見直すか、それぞれのカットを少しずつ短くするかだねぇ。今回のビデオでは、インタビューが無いから切りやすいよね。カットを少しずつ短くするか、トランジションを適用するか・・・。」

「???トランジションって何?」

「カットとカットの間に入れる特殊効果のことだよ。例えばよく使うのは、フェードインとかフェードアウトだよ。ほら、こんな風に。」

 そう言うと、真帆ちゃんは“トランジション”ボタンをクリック、続いて、“ギャラリー”ドロップリストをクリックした。すると、沢山のサムネイルが表示されたが、真帆ちゃんは迷うことなく一つのサムネイルを選んで、それをタイムラインのクリップとクリップの連結部分に配置した。

「これで、再生してみて。」

 言われた通り再生してみると、次のクリップがフェードインして現れた。

「おおっ!凄い!それに・・・トータル時間が2秒短くなってる!」

「フェードによって、クリップとクリップが重ねられたからだよ。どのトランジションを使っても同じだよ。必ずクリップとクリップが重ねられるから。ただし、注意してね。確かにトランジションを使うと、クリップとクリップの間の移動を滑らかにすることができるけど、だからと言っていろんなトランジションを嬉しがって使うと、作品がチープになるから。例えば・・・。」

 真帆ちゃんが適当にトランジションを選んで、全てのクリップの間に配置し、再生ボタンを押した。すると、流れた映像はと言うと・・・。

「・・・な、なんて言うか・・・ダサい!とてつもなくダサい!素人っぽさ炸裂・・・って感じだ・・・。」

「でしょ?編集を始めたばかりの人がやりがちなんだけど、嬉しがっていろんな種類のトランジションを使いまくると、こんな風に残念なものが仕上がるんだよぉ。だから、使うならフェードだけにするとか、自分達で縛りを設けないと駄目なんだ。」

「うん、解った。」

 この後、私はクリップを1秒単位で削ったり、フェードを用いたりして、何とか番組を六〇秒以内に収めることができた。

「さて、最後に必ず入れなきゃいけないものを入れましょう。」

「入れなきゃいけないもの?」

「そう。作品には、最初と終わりには、必ずテストパターンを入れないといけないの。計時は、初めのテストパターンの終わりから、終わりのテストパターンの始まりまで行われるから。」

「テストパターンって?」

「ほら、これよ。」

 そう言って真帆ちゃんは高倉高校のフォルダから一枚の静止画をライブラリに追加した。へぇー、これがテストパターンって言うんだ・・・。

「どのコンテストにもそれぞれ専用のテストパターンが用意されていて、Webからダウンロードして手に入れることができるわ。これをタイムラインの最初と終わりにドロップして、時間を五秒に変更してやれば・・・はいっ!完成!」

「今、なんか操作したよね?何したの?」

「タイムラインに静止画をドロップすると、初期設定で時間が三秒になっているの。時間の所にカーソルを合わせて、クリックしてやると、時間を変更できるから、自分達が適切だと思える長さに変えてやるんだよ。」

「なるほど、いろんな調節が必要なんだね。」

「それじゃぁ、一旦保存しましょう。折角作ったのに、消えてしまったら大変だからね。」

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