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勇者の装備

「勇者の装備ですか…」


勇者の装備


それは始まりの勇者が身につけていたと言われる最強の装備。


それが5つある。

それぞれ



断界の剣


神滅の小手


新天の靴


思い出の懐中時計


契の指輪



それぞれが特別な力を持った装備だ。


しかし誰でも扱える物でも無ければ手に入れられるものでも無い。


まず何処にあるかだ。


表向きには2つを除いて正確な場所が分からず伝承だけ残ってる状態だ。


その上見つけたとしても扱うには勇者の血を持つものでなければ性能のほとんどを使いこなせない。


ただ俺はその血筋…

見つけさえすればある程度は扱えるはずだ。


「わかっているとは思いますが…勇者の装備はその時代の最も魔王討伐に近い勇者にのみ、その情報が与えられます。」

「そして知っての通り公にされている装備の場所も魔王城、そして関係最悪の隣国にあると言う最悪の状況です。」

「それを私に漏らせと…そういう事ですか?」


彼女の顔つきが険しくなり緊張感が走る。


当然だ。


ギルドは装備の情報を公表していない。

理由は簡単だ。


昔、装備を見つけた国が、集めに来た勇者に対して無茶苦茶な依頼を無理やり押し付けたり、たまたま手に入れた商人が国1つさえ買える様な値段で勇者に売ろうとした事が原因だ。


その後は、その時代で力の強い国で厳重に管理されていたが3代前の魔王が討伐された後に力が拮抗した装備が欲しい国同士で戦争が起きてしまった。


それをキッカケに魔王討伐後の勇者が何処かに封印し冒険者ギルドという全ての国にあり公平な機関でその場所のみが厳重に管理されている。


「あぁ…自分勝手なのはわかってる。」

「でも最近は魔物も活発だし、魔族も現れだしただろ?」

「なら…できるだけ人手はあった方が良くないか?」


そう人手が無いのだ。

情報を知る人間は限られている。


本来なら魔族が現れ出す前に既に集めだしている状態。

だけど何故か去年まで有力だった勇者は集めだしておらず今まで放置されている。


「確かに探す人は限られているので人手は欲しいです。ただこれは私が決められることでも無い…」

「それに…無いとは思いますが、レイさんは追放された身…リオさん達に恨みを抱いている可能性も否定できません!」


確かに彼女の言う通りだ俺は最低でも痛い目に合わせたいし何なら一瞬だが殺したいと思った程だ…

ただこっちは後付けの理由だろう。


なら…


「それならもし俺が装備を集めたなら勇者パーティーに戻して貰えるよう掛け合ってもらうっていう条件ならどうだ?」

「これなら俺が情報を知っていても何も問題が無くなる。」

「まぁ…リオ達が受け入れればの話だが…」


こうすれば自分の有能さを彼らに示した上でギルドから彼等に掛け合って貰えれば可能性は低くないだろう。


もし戻れれば復讐の機会が増える。


それだけじゃない、装備を上手くすり替えたり場所の把握してタイミングにさえ気をつければ数ヶ月後の勇者全滅に持ち出せる可能性がかなり高い。


俺にもメリットが大きい。


「…わかりました。」


「ただし2つ条件があります。」


「1つ装備を探す際にこちらが用意した信頼出来る人間を同行させます。」


「2つ協力者を個人で雇うのを禁止します。」


なるほど…

行動が制限されそうだ。

ただこれなら俺の目的は何とか達成できるだろう。


「わかった、それでいい。」


「では…こちらに魔力を込めてサインを」


彼女はそう言いながら赤い紙を差し出してきた。


そこにはさっきの条件に加えた条件を守る旨の内容が書かれていた。


情報を誰にも話さない。

そしてどこにも残さない。

最後に探索においての全ての被害は自己責任。


という内容だった。


「これにサインして頂ければ情報を開示します。」

「あぁでも安心してください。」

「それほど多くはありませんが物資などのサポートはさせていただきます。」


「ふむ…わかった、それでいい。」


俺は言われた通りに署名しライラさんに差し出す。


「ありがとうございます。厳重に保管しますね。」

「こちら今判明している情報になります。」


そう言いながら書類を渡された。


「ありがとう…ライラさん。」

目をやるとそこには装備の大まかな場所が記されていた。


「はぁ…まさかレイさんからこんな事を言われるとは思いませんでしたよ。」


そう彼一息つくと彼女は普段の穏やかな顔に戻っていた。


「まぁ…色々あってな…」

本当の事を言う訳には行かないので適当に濁しておく。


「それにしても、よくこんな条件を容認してくれたな…」

俺は気になっていた疑問を投げかける。


彼女はただの受付嬢今回みたいな重要な情報を扱う権限は無いはずだ。


「あぁ、その事でしたか。」

「簡単な事です。前例があったんですよ。」


「先々代の時ですからだいたい200年前ですかね?」

「それぐらいの時に今より切羽詰まった状況で色々な人の手を借りたそうです。」


「その時に緊急事態のマニュアルが作られたそうですよ。」


「そういう事か…」

思っていたより色々な状況のマニュアルができているらしい。


「それで…今からいかれます?」

俺が納得していると少し困ったような顔をしながらそう聞いてくる。


「いや情報を整理したいから早くても明日だな。」

「何かあるのか?」


「いえ…実は同行させる人が今居なくて…」


「明日には大丈夫そうか?」

まぁ急に来たから仕方ない。

しかも今は始勇祭、人が居なくて当然だ。


「はい、人自体は決まっているので明日なら大丈夫ですよ。」


「わかったじゃあ行くかどうかは置いておいて、一応明日顔を出す。」


「えぇ、わかりました!」

「それではまた明日お越しください。」


「あぁ…また明日。」


俺はそう言い残して宿に戻ることにした。

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