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傭兵として

 いつものように、雇い主の元へ向かったルベラルバスは、報酬を受け取ると、酒場へやって来た。


「店主、いつもの頼む」


「あいよ!」


 ドカリとカウンターに座り、注文した品が届くのを待つ。すると、周りがざわめき始める。


「おい、アイツ"灼熱のルーベ"だろ?」


「ああ、マナが違うぜ……」


「おっかねぇ……近づかねぇこったな」


 彼らの声に気づかないふりをしていると、店主が声をかけてきた。


「お前さんも、随分有名になったもんだな! はいよ! いつもの酒と肉料理な?」


「……どうでもいいさね。じゃ、いただくぞ?」


「はいはい、召し上がれ!」


 そんな他愛もないやり取りを終えると、ルベラルバスは豪快に食べ、呑む。孤独を紛らわすために。


 ****


 数日後。

 別口の雇用主からの依頼で、ルベラルバスはハルストレム軍の傭兵として、戦場に出ることになった。

 いつも通り双剣を携えて、待機場所で陣取る。周りには同じように集まった傭兵達がいたが、彼らから向けられる眼差しは畏怖と嫉妬だった。


(まぁ、かまわんがな。俺の邪魔さえしなければ……)


 そんな事を考えていると、上官らしい荘厳な甲冑に身を包んだ男が傭兵達の前に現れ、


「貴様達の任務は敵国、スザリ民主主義共和国軍の進行を食い止めることである! 心して責務を全うするように! 健闘を祈る!」


 それだけ言って去っていってしまった。残された傭兵達は、各々武器を構え、出撃体制に入る。

 ルベラルバスもそれに続くと、戦場へ飛び出して行った。

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