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再度の邂逅

「はぁはぁ! おめぇら、ユグルスっで奴の居場所わかるんだっぺが!?」


 先を行く三人に必死についていきながら、エクザが聞くと、


「わからん。だから、ラファのマナ探知で捜しながら進んでいる」


「ははは! 人を探知機扱いなんて、相変わらずだねぇ、シャインは!」


 そう笑いながらも、ラファは真剣な目で探知を行う。


(私のカンが正しければ……バッティとユグルスは繋がる……はず!)


「……ラファ? どうした、の?」


 フレナに聞かれ、ラファは微笑みながら首を横に振る。


「いいや、なんでもないさ! それより、そろそろ地下から出れそうだよ!」


「油断するな! なんの仕掛けがあるかわからんぞ!」


 そう言って、警戒しながら慎重に地上への扉に手をかける。どうやら、施錠されていないらしい。合図を出し、勢いよく蹴って扉を開けた。するとそこは、


「……フェイラスの城内か?」


 広大な庭園のような光景に、四人の警戒心が上がる。


「……なんか。音、しない?」


 フレナの言葉で上を見ると、鳥型の魔獣達に向けて、地上から攻撃が放たれていた。

 更によく聞いてみれば、おそらく冒険者部隊と連合軍が戦闘状態なのだろう、音が響いてくる。


「さてと、どうするかい? マナの反応からするに……城内の、それもおそらく中心部だと思われるけれど?」


「中心部か……敵の……いや、ゼレンの目的はなんだ? まぁ行けばわかることだ」


「……ボク。は、行くよ?」


 相変わらずの三人のやり取りに、エクザだけが呆気にとられていた。と、その時、


「あぁ? 見回ってたらぁ、なんだお前らぁ?」


「どうやって、ここにいるなの!?」


「ほえー、分離してるっちゃ!」


 現れたのは『三対の爪』の三人だった。


「『三対の爪』か。ちょうどいい。ゼレンの目的を話してもらおうか?」


 拳銃を構え、攻撃態勢に入るシャインに続き、フレナとラファもそれぞれ武器を構える。と、その異様さに気づいたらしい、エクザが言う。


「お、オラのレベルじゃ勝でる気がしないっぺ!?」


「なら下がっていろ! 邪魔だ!」


「……ボク達。に、任せて?」


「私達の実力を見ていてくれたまえよ! エクザ君!」


「ほう? おもしれぇ! やる気ならやるぜぇ!!」


「邪魔者は排除するだけなの!」


「今度こそ、本気で戦えるっちゃ!」


『三対の爪』の三人も、それぞれ武器を構え、シャイン、ラファ、フレナと向き合い、睨み合う。


「お、オラは離脱ざぜでもらうっぺ……」


 なお、着いて行けなくなったエクザはそれだけ言うと逃げ去って行くのだった。

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