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うるさい男と苛立つ女

 翌朝。予告していた通り、早くに起きたシャインとユグルスは遺跡に向かうため、冒険者ギルドを後にした。


「こんなに朝早くても、食事が用意されているだなんて、ギルドは凄いですね!」


「冒険者をサポートするのがギルドの役割だからな」


 関心したように言うユグルスに対し、シャインは冷めた反応を返す。


【おやおや。シャインは本当に素っ気ないなぁ。もう少し会話を楽しんだらどうだい?】


【……お前はなんだ? ユグルスと行動を共にするようになってから、口がかなりうるさいぞ?】


 苦言ばかりされることに苛ついたシャインがラファに食ってかかる。


【なに。私はただ、親睦を深めるのも一興だと言いたいだけさ! せっかくの女の子同士だしね!】


【……女の子、とか。そう言うの、関係ない、んじゃない?】


 フレナのツッコミに、ラファは鼻歌を歌いながら、


【もったいないとは思わないかい? 五年振りの他者との交流なのだよ?】


 その言葉にシャインの眉がピクリと動く。


【……だからなんだと言うのか。くだらん】


 内側のラファに向けてそう吐き捨てると、シャインが動くのを待っていたらしいユグルスと目が合う。


「えっと……シャインさん?」


 シャインの苛立ちを察知したらしく、ユグルスが遠慮気味に声をかける。


「……なんでもない。それより、そろそろ町の外だな。フレナと変わる」


 そう言い残し、シャインはフレナと入れ替わった。


「フレナさん! お久しぶりです! よろしくお願いします!」


 丁寧に挨拶するユグルスに、フレナは頬をかくと、


「じゃあ。行こう、か?」


「はい!」


 二人は遺跡目指して歩き出した。

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