第十話 初めての依頼
今日は朝から水木さんの相談に乗った後ダンジョンに向かっていた。
昨日から道路は混んでおり走ってダンジョンに向かう。
今日も「門」の前の受付に行き申告を済ませる。今のところは全くほかの人はいない。
ここは一度狩りつくされたらしく皆ほかのダンジョンに行っていると受付で聞いた。
そして現状、急いでいない俺は初めて電子掲示板の依頼を見ることにした。
ここには多くの依頼が表示されておりそれを達成することにより報酬がもらえる。
そして新しいく表示されている多くの依頼は薬品関係
ポーション各種 (初級・中級・上級)
薬草各種
万能薬
エリクサー
「掲示板は全国でリンクしてるらしいけど凄いのも書いてあるな。万能薬やエリクサーってどこまで下りればいいんだ。」
(まあいい、今の俺の目的は初級ポーションだ)
「それじゃ行くかな。」
俺はダンジョンに入りいつものようにモンスターを倒しながらポーションスライムを探す。
(最初に見つけてしばらくたってるからそろそろいてもいいんだけど・・・)
そしてしばらく歩いていると
タタッタタ、タタッタタ
(なんだ、この音。近づいてきてる?)
警戒をして音のする方向を見る。するとぼんやりと白い何かが近づいてきた。
そしてそれをはっきり確認する。
白い犬、スノーである。背中に水木さんが乗っている。
「どうしたんですか?」
「私も手伝おうとおもって。」
いつもの笑顔である。
「でも危険ですがスノーはいいんですか。」
「はい、あれから話し合って契約することになりました。」
「そうですか。」
「スノーは鼻がいいのでポーションの匂いを感じとれるかもしれません」
「おお、それは凄い。さっそく試してみましょう。」
「スノーはポーションの匂いを覚えているらしいのですくに行けます。」
そしてスノーの鼻による探索を行う。
さすがというべきか昼にならないうちにポーションスライムを発見することに成功した。
ポーションスライムを倒し回収する。
これだけあればしばらく大丈夫かな。
「水木さん、まだ早いですが今日は帰りましょう。」
「そうですね。二人で分けて持ってもかなりの量ですね。」
帰りは荷物が多く、二人はあまり戦えないためスノーに戦闘をしてもらった。
(それにしても強いな~)
スノーはやはり強かった。
水木さんの強化に加えあの巨体。そしてシベリアンハスキーという戦闘向けの犬種。
戦ったのはゴブリンだけだが犬パンチ一撃で相手は光の粒子になり消えていく。
俊敏が高いのか相手の攻撃も全く当たる様子もない。
そして外に出て一応鑑定をしてもらい帰路につこうとした時。
「あの・・・すみま・・。」
「ん」
周りを見るが誰もいない。
(気のせいか?)
「あの~」
(どうやら気のせいではないようだ)
もう一度見渡してみると入り口の外に12歳くらいの女の子がいた。
俺は話かけてみることにした。
「どうしたの?」
俺はしゃがみ目線を合わせて話しかける。
女の子はなかなか話し出さないが笑顔で待っていると話し始めた。
「私は九頭竜 冬花です。」
「俺は渡辺 悟よろしく」
「よろしくです。」
「それで、どうしたのかな?」
「あの・・・い・・・」
「ん」
「依頼をしたくて・・・」
「ああそうか、それならそこの受付で」
「それが・・・ダンジョンの中じゃなくて・・・」
「???」
「あの、家の・・・家の芝犬のリーフを探してほしいの。大切な家族なの(涙)」
(んん、それは大変だ。早く探してあげないと。その前に)
「ん~と、冬花ちゃんでいいかな少し待っててね」
俺は水木さんのところに相談に行く。
「あの水木さん。」
「聞いてました。私も参加します。」
(こんな時、愛犬家は話が早くて助かる。)
「ただいま、それじゃその依頼は俺とそこのお姉さんと大きなワンちゃんで受けることになりました。」
「あと、実はお金がなくて・・・」
「それなら私たちと犬友になりましょう。」
水木さんが彼女を犬友に誘う。
「犬友???」
「犬友は犬が好きな人は誰でもなれる。困ったときは助け合える人たちのことよ。」
「そうなの?」
「そうなの。まずはスノーを撫でてあげて。きっと喜ぶわ。」
「うん」




