7話 密会は程々に
どうも、締め切りいい加減系筆者、pygmyです。私の作品もついにPV1000を越えました!たかが1000PVくらいだろうと思うかもしれませんが、これも日頃からご愛顧いただいている読者の皆さんのお陰です。有り難うございます。さて、この話で第1章が終了し、第2章に入ります。多分。2章ではやっとヒロインが登場します。あ、筆者はキチンとした恋愛をしたことがないので恋愛描写に期待しないで下さい。努力はしますが。では、本編をお楽しみください。
「で、本題は何ですか、王太子様」
「簡潔に言うと、我々が起こすクーデターに協力して欲しいのです」
「へぇー、クーデターですか。大きな話ですね」
「驚かないのですか?」
「驚きますけど、納得もしています」
だってあの国王がトップだからな。
「で、クーデターを手伝うことによる僕のメリットは何ですか?」
「正直なところ、資産になるようなものは国庫にほとんど無く、ただただ善意で協力して欲しいのです」
「では、王太子様が新政権を樹立したら、僕が政治に口出ししてもいいですか?あ、でも宰相とか大臣とかの地位に付くのは勘弁してください。あくまで『ちょっと』口出しできたらそれでいいので」
「むしろこちらからお願いしたいです。協力、感謝します」
「そもそもいつから国王はあんな感じなんですか?」
「実は、あのデモンドという賢者が来てからおかしくなったのです。それまでは国民思いだった父上が、今ではあのような風に国民に圧政を強い、王宮では贅沢三昧になってしまいました」
成る程、あいつが元凶だったわけか。
「そういえば、妹さんはあの後、どうなったんですか?」
「あの後、妹は、魔力枯渇の状態になってしまい、暫く意識がない状態になっていましたが、今日、目が覚めました」
「そうですか、直接関係ないとはいえ、僕たちを呼び出したこと妹さんや他の魔導師さんたちにつらい思いをさせてしまって申し訳なく思います」
「本当ならあの召喚の儀式も3ヶ月掛けて、10人がかりでする儀式なのに、わずか1週間足らずの準備で、5人だけで発動したのであのような結果になってしまいました」
「そのような事があったのなら、王宮内での国王に対して反感を持っている人も多くないですか?」
「それが、王宮内の貴族たちは、皆今の状態に満足していて、王宮内に味方はほとんど居ないのです」
「では、騎士団や宮廷魔術師の人たちはどうですか?」
「ほとんどの人間は、今の王宮内に反感を持っていて、信頼できる同士も何人か居ます。貴方も会った事があるとおもいます」
「まさか、マークスさんとノエルさん?」
「はい。騎士団と宮廷魔術師が反乱勢力の中心です。多分、国民の大多数も賛同してくれると思います」
「ですが僕、明日にはここを出ていかないといけないのですが、いつ決行するのですか?」
「それはこちらから追って連絡します。」
「承りました。この相模蒼夜、反乱のための矛となりましょう」
「感謝します。勇者殿」
こうして、王太子様との密会が終了した。
そして翌朝、僕は王宮から目的地未定の旅に出発した。