4話
何とか苦労して元いた木まで帰ってまいりました。
が、しかし 登れない。
うーんこの足で登るにはちょっと力が足りない何度か試してみたのだが垂直になってもそのまま落ちるんだよねぇ。やっぱ大きくなりすぎてたのか
ということは・・・・
安全なところ探さなきゃなぁ
というわけで いもいも大移動 動きづらいんだよなぁ。
そういや結構上がった糸吐きレベル。なんと網状に吐き出せるようになりました
すごくね?
まあ気づいたのは今しがた大きな蟻が襲ってきたからなんですがね。
出会いは突然。まったく接近に気づいてなかったんだよなぁ
小山を一生懸命越えていきなりばったり遭遇。
びっくりして叫んだ拍子に網状に射出。
見事に蟻に命中しました。怖いのでそのまま連射。まあカマキリよりも楽に捕縛に成功しましたな。
万が一追いかけられないために威嚇アタック。
うん悶絶してる。これに懲りたらもう襲ってこないでね。
コワカッタ
よしこのまま安全なところまで行くぜ、なんて移動再開
いもいもいもいも
少し進むと何やら明るくなっていそうなところ発見
木々が開けているって感じだな。こういうところは倒木とかがあってうまくいけばまた木の上に行けたりするんだよ。見に行ってみよう
いもいもいもいも
着きました。
思った通り木が倒れて周囲の木をなぎ倒して開けている
しかもいい具合に緩やかな傾斜の倒木だ。
これならずり落ちずに木の上まで行けそうだ。
移動開始。
なんというか吊り橋っていうか丸太橋だよなぁ
高所恐怖症だととてもじゃないけどいけないよな。
芋虫って怖さを感じないのかね?
成長したら蝶になって自力で飛ぶわけだから怖いわけはないか。
もうすぐ木の上に戻れる。また頑張っておなか一杯食べて立派な蝶になるよ。
かつて生まれかわる前、前世の小学校時代の通信簿にはいつも書かれていたことがあった。
お調子者、調子に乗ってポカミスが多い。異口同音、すべての学年で書かれていた
なぜ思い出したかといえば。
突如飛来した黒い翼。進路を阻む鉤爪。巨大な影がこちらをにらむ。
目線なんて見えなくても分かる獲物を狙う視線。カマキリや蟻そんな奴らとは違う圧倒的な力の差
そうなんだよ、いつも注意っていうのを怠るのが俺の悪いところ。
相撲でいくら体格が違おうとも向かっていくことは可能。万が一の金星もありうるかもしれない。
でもダンプトラックに向かっていくやつはいない。そう、分かっている。そこにあるのは絶対の死
糸を吐く、それしかないと正面を向きなおす。視線が合った気がする。
できた行動はそこまで。
開きながら迫る嘴を最後に俺の意識は暗転した。
次回、間章を挟みます