とんだ珍客
宜しく!
「は・・・はぁ、さようで御座いますか・・・」 俺はそう返すのがやっとであった。なかば信じ難い内容であるというのと、やはり彼の醸し出す非現実的な雰囲気とがあるものだから、にわかに彼の言う事を鵜呑みには出来ないのである。 信じてはならなさそうなのである。 「そう。それで?」 俺は無下にその話を断ち切ってやろうとしたのである。渋滞に苛立っていたから。無口で寡黙な客に辟易していたから。 しかし、火星人はそんなかことぐらいで話を続けるのをやめる程、軟弱ではなかったし、生半可な決心で告白を始めたのではなさそうなのであった。彼は続けた。 「わたしは未来の世界よりやって参りました。なぁに。そうかといって、妖しい者では決してありません。いや、むしろ、貴方にとっては有益な情報しか持ってはいない。まぁ、そこらへんこことは、わたしを信じて頂くしかないのですけれど、ね。いや、本当のところ、貴方がわたしを信じることになる事もわたしは知っている。貴方は結果的に、わたしの話を完全に信じる運命にあるのですよ。どういう意味か、おわかりかな?」 火星人が俺の反応を確かめるかのように、身を乗り出してきたのがわかった。
御読み頂きまして、誠に有難う御座いました!まだまだ書きます!宜しく!