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魔法構築

 「と言うことはお前もあいつの子だろ?

 それなのに、なぜさっきから魔法を打ってないんだ」


 セレン先生が俺に怪訝な顔をしながら質問してくる。

 クラスメイトは30人。

 俺だけが一度も魔法を使っていなかった。

 

 バレてたのか。

 30人、全員をしっかり見ていたようだな。

 

 別に俺はサボっていたわけではない。

 すこし皆を観察していただけだ。


 「魔力も一番高いようだが、何故打たないんだ」


 更に追及してくる。

 先生には魔力が見えているのか?

 普通は見えない。

 さっきからの適切なアドバイスもそうだし、もしかしたらスキルなどかもしれないな。


 そう思い先生を鑑定してみた。


 「えっ!?」


 鑑定結果に驚いてしまい、つい声を出してしまった。

 

 「…‥何驚いているんだ?

 こっちは質問をしているだけだぞ。

 まさか質問されたことに驚いてるんじゃないだろうな」


 更に怪訝な目で見られてしまう。

 慌てて何でもないと返したが、本当に驚いたのだ。


 この人はエルフだった。

 年齢も400歳を超えている。

 初めて見るエルフに少しテンションが上がりそうだが、スキルも凄かった。

 スキルは<火魔法>、<水魔法>、<風魔法>、<嵐魔法>、<土魔法>、<闇魔法>それから<魔力の魔眼>というもの。

 魔法のスキルは熟練の魔法使いならそれなりに持っているものも多い。

 とはいえ、闇の魔法は珍しいし、嵐は風の上位の魔法だ。

 これらの魔法スキルは無くても魔法は使える。

 ただ、有るのと無いのとでは大差がある。

 

 俺は持っていないから本で読んだ知識でしかないがその属性の魔法の構築がやりやすく、威力も変わるんだとか。

 先天的なものは置いておくと、獲得するのにも適正と鍛錬が必要らしい。


 <魔力の魔眼>は魔力を視覚としてとらえることが出来るもののようだ。

 先生は先ほどからこのスキルにより皆の魔力を見て魔法の構築などを確認していたのだろう。

 なかなか凄いスキルだ。

 

 魔眼のスキルも何種類かあるらしく、他に未来視や炎、破壊などがあるらしい。

 これらの魔眼のスキルは殆どが先天的なもので後天的に得られるのは本当に稀らしい。


 更に先生はこの7つのスキルに加えて【欺く者】という称号も持っていた。

 この称号はその名の通りに人の目を欺くというもの。

 恐らく先生が人間に見えるのもこの称号の効果だろう。

 この世界のエルフもイメージ通り耳がとがっていて長いのだが先生は普通だ。


 「あ、質問ですね」


 先生の鑑定結果に驚いて少し答えるのに遅くなってしまった。

 しかし、どう答えたものか。

 先生からの質問、何故魔法を打たなかったのかだが、それは観察していたからだ。

 何故観察していたかと言うと皆の実力をしっかり把握するため。

 正直俺の魔法はスキルと称号によりチートなので、悪目立ちしないため皆に合わせたかったのだ。


 アイリも結構目立ってるしな。


 「皆の魔法を見て勉強してたんです」


 嘘ではないはず。

 

 「そうか…‥ならその勉強の成果を見せてくれ」


 まだ疑いながらも魔法の使用を促してくる。

 適当な言い訳だと思っているのだろう。

 別に完全な嘘ではない。

 ちゃんと皆の魔法を見てどの程度なのか勉強していたのだから。

 

 いいだろう。

 その勉強の成果を見せてやる。

 大体皆がどの程度なのかが把握した。


 「ファイアーボール」


 火の初級の魔法を放つ。

 よし!

 威力は大体皆と同じくらいだ。


 「…‥もっと構築を早くしてみろ」


 言われた通り構築を早くして再度同じ魔法を放つ。


 「…‥もっと早く」


 まだ早くするのか?

 大体皆これくらいだろ?

 他人の構築は見れないから大体の感覚だが。


 そう思いながらも再度放つ。


 「…‥まだいけるだろ。限界まで早くしろ」


 「…‥」


 何故分かるのだろう。

 <魔力の魔眼>はそんなところまで見えているのか。


 「どうして、そう思うのですか」


 「構築が綺麗すぎる。

 そこまで綺麗にする必要はない。詠唱と同時に構築してみろ」


 綺麗すぎるか。

 確かに一つ一つ丁寧に術式の構築をしていた。

 ゆっくりしっかりとして、皆に合わせるために。

 

 そして今先生の言った構築と詠唱を同時に行うのは結構高度な技だ。

 【魔導士】がなければ俺には出来ない。

 術式の構築には集中力がいる。

 詠唱もただ読むだけと言ったが、言葉に魔力をこめる必要がある。

 この二つを同時に行うのは難しい。

 本来は構築が終わってから詠唱をするのだ。


 「…‥」


 そんな高等技術をすれば目立つ。

 3年生なら出来るかもしれないが入学したての新入生には普通は出来ない。

 魔法の才のあるアイリでもまだ出来ない。


 「…‥無理、かも?」


 「いいからやってみろ」


 これはやるしかないな。

 それにわざと失敗すればいい。

 こっちを見てる他の生徒もやっぱり失敗かと納得してくれるだろう。


 そう考えて魔法を使う。

 構築は今まで通りで詠唱を唱えるときは魔力を込めなかった。


 「詠唱に魔力が乗ってないな…‥

 わざと、じゃないよな?」


 何故バレた。

 <魔力の魔眼>凄すぎる。

 そこまで分かるなら俺も欲しい。

 【創造神】に依頼しておこう。

 任意で作れたことはないけど。

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― 新着の感想 ―
[一言] 今日読んでみて面白かったです これからも期待してるので更新頑張ってください!
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