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初授業

 「おはよう」


 学園二日目。

 先に来ていた俺とアイリにカインが挨拶して俺の隣に座る。


 「今日から本格的に授業だな」


 俺たちが挨拶を返すと話を切り出してきた。

 カインからはわくわくとした感じが伝わってくる。


 カインの言った通り今日から本格的に授業が始まる。

 俺も結構楽しみだ。

 

 その後フローラが来てアイリの隣に座り、4人で話しているとセレン先生が教室に入ってきてチャイムが鳴る。


 「それじゃあ一回目の授業始めるか。

 最初だし基礎からやるぞ」


 初めての授業が始まった。

 先生の言葉に皆が教科書を開く。


 この学園では魔法をメインに学ぶ。

 魔法学園なので当然である。

 他のジャンル、数学や歴史などは基礎学園で習うのでここでは殆ど習わない。

 魔法も基礎は基礎学園で習うのだが、復習もかねて最初からやるのだろう。


 魔法は大きく8属性に分かれる。

 火、水、風、土、光、闇、空間、それから無だ。

 光、闇、空間は難しいと言われている。

 俺も実感している。

 無はその他という感じだ。

 

 魔法を放つには構成と詠唱が必要になる。


 大体基本はこんな感じだ。


 授業は特に質問もなく進んでいき最初の授業は終わった。

 なんというか、あっさりとしていた。

 魔法学園の授業ってことでわくわくしていたが今回は基礎だったので今まで知っていることの復習だからだろう。


 「なんというか、あっさりしてたね」


 アイリも同じ感想の様だ。

 いや、アイリだけじゃなく皆もそのようだ。

 アイリの言葉に頷いている。


 「3時限目は実技だし、それまで我慢じゃない?」


 2時限目も今と同じような基礎の実技。

 そしてその次が3時限目、初めての実技授業だ。

 確かにそこならもっと楽しめるかもしれない。






 「それでは実技の授業は始める」


 2限目は予想通り1限目と殆ど同じで3時限目となった。

 実技は訓練場で行うので休憩時間内に移動して集まっている。

 服はそのままの制服。

 日本のものよりも圧倒的に丈夫なので簡単に破けることはない。

 汚れづらくもなっているようだ。


 「まず皆の魔法を見たいと思う。

 各自、得意な魔法を的に打て」


 5メートルほど離れたところにカカシがある。

 30個あるので順番を待ったりすることなく各々魔法を打っていく。

 的を外しているものは殆ど居ない。

 この距離だ。これぐらい出来ないものは入学できないだろう。


 「そこの構築が甘いな」


 魔法を次々と打っていく生徒を見て先生が感想やアドバイスを言っているようだ。

 それにしても他人の構築何てよくわかるな。

 魔法の構築は自分の中でするものだ。

 普通は見ても分からないはずだが。

 だが先生はそれが見えているのだろう。


 この構築の出来次第で発動される魔法の精度が殆ど決まる。

 構築が早くできればそれだけ魔法も早く発動できる。

 だが、ただ早いだけでは意味がない。

 構築の構成が甘ければ魔法の効果も下がる。

 なので構築は速く丁寧にが大事なのである。

 

 しかし、これがなかなか難しい。

 俺もあまり得意ではない。

 【魔導士】の称号を得るまではなかなか苦労した。

 この称号を得てからはだいぶましになっただろう。

 構築がやりやすくなった。

 なんというか、真っ暗闇の中で料理していたのが、少し明かりをつけてしているような感覚だろうか。


 今でも苦手だが。


 そして魔法は構築だけでは発動しない。

 発動には詠唱も必要となるのだ。

 しかし詠唱は決められた言葉を読むだけでいいのでそこまで難しいものではない。

 術式の構築さえできていれば殆ど魔法は完成したようなものだ。

 

 ただし、構築と違って早めることはほとんどできない。

 詠唱は必ず口に出してしないといけないためだ。

 詠唱文が長いとどうしても早く発動するのが難しくなる。

 構築は腕前で早くできるので、そこが詠唱の欠点の一つでもある。


 「おぉ、アイリ、だったな。お前なかなか構築が早いな」


 アイリの魔法を見た先生がアイリを称賛する。

 アイリはなかなかの魔法のセンスを持っていて構築が早いのだ。

 俺が【魔導士】を得る前は全然ついていけなかった。


 「もうすこし、威力を上げれるか?」


 「はい」


 アイリの魔法を見ていた先生がそんな問いをした。

 それにこたえてアイリが魔法の威力を上げる。

 先ほどからアイリが使っているのは水の基本の魔法で「ウォーターボール」というもの。

 本当に基本中の基本の魔法だ。

 それを威力を上げて放った魔法は的に命中する。


 「おい、今の見たか」

 「あの早さで、あの威力かよ」


 アイリの魔法を見ていた他の生徒たちも驚きで声を上げている。

 と、言ってもアイリの魔法はこんなものではないので、これくらいで驚かれても困るがな。


 「その歳で、その魔法、しかも魔力もかなり多いようだな。

 …‥あぁ、お前もしかして、エドワードの子か!?」


 どこか感心していたような先生が思い出したように問いかける。

 エドワードと言うのは俺たちの父親の名前だ。


 「エドワード!?」

 「まじか!?」


 …‥。

 もしかして父さんは有名人なのか?

 名前を聞いたとたんに皆が騒がしくなった。


 「サクラ!?エドワードって、あのエドワード!?」


 カインが驚いた顔をしながら訊いてくる。


 「どのエドワードだよ。

 宮廷魔導士のならそうだぞ」


 「!!?」


 俺の返答に更に驚きを見せるカイン。

 なんだよ。そんなに有名人だったのか?

 父さんは王城の宮廷魔導士団で確か宮廷魔導士団隊長をしていたと言っていたな。

 

 「お前ら、そんなに凄かったのか…‥」


 ぽかんとしているカイン。

 確かにアイリは父さんの魔法使いとしての才能を継いでるかもしれない。

 しかしそれはアイリだけだ。

 俺は魔法があまり得意ではないからな。

 チートのお陰で何とかなっているだけだ。


 そんな周囲の驚きを置いて先生が俺の方を向いて声をかけてくる。

 

 「と言うことはお前もあいつの子だろ?

 それなのに、なぜさっきから一度も魔法を打ってないんだ」

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