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自己紹介

 時はクラス分けを見たところまで戻る前に、少しだけこの世界や学園について触れておく。

 

 まずこの世界も地球と同じ時間の流れだ。

 一日も24時間で一週間も7日。一か月は約30日で一年12か月。

 それぞれの月の日数や一年の日数は少し違うが大体同じだ。

 この国でディーランド王国は日本と同じで四季がある。

 学園も4月から入学と、この国は日本に近い所が多い。


 そしてその魔法学園は三年制。

 一学年に二クラス。一クラスは約30人。

 ちなみに俺たちのクラス、一年一組は丁度30人だ。


 大体この世界、学園の所はこんな感じである。






 「ここが俺たちのクラスか」


 クラスを確認した俺たちは群がる人ごみから抜け出し、学校案内を確認しながら自分たちの教室にたどり着いた。

 教室の広さは高校の時の教室と大体同じだろう。

 席は大学のように長机が並んでいる。

 座る場所は特に決められていないようだったので、開いていた席に適当に座り、隣にアイリが座った。


 「もう殆ど皆来てるのかな?」


 周りをキョロキョロ見ていたアイリが質問してくる。

 俺も周りを見て見ると大体20人は超えていそうなので頷いて返した。

 耳に入ってくる声は弾んでいるものばかりだ。


 「あっ、アイリ!おはよう。サクラさんも」


 座っていた俺たちに話しかけながらアイリの隣に座ったのはアイリの友達のフローラ。

 クリーム色の髪をサイドテールにした女の子で基礎学園からの友達。

 俺も何度か会ったことがある。


 「おはよう。フローラちゃん」

 「おはよう」


 俺たちは座ったフローラに挨拶を返す。


 「一緒のクラスになれてよかったね」


 そう話を切り出してくる。

 そうか。ここにいるということは同じクラスになったということだ。


 「これも二人のお陰だよ。魔法の練習に付き合ってもらったからね」


 魔法学園の入試は筆記と実技の二つある。

 そして時々俺たちは三人でそれに向けて練習していたのだ。


 「ううん。全部お兄ちゃんのお陰だよ!」


 フローラに満面の笑みを返すアイリ。


 「そうだね。

 それにサクラさんって本当にシスコンだよね。アイリもだけど」


 これは前世からも何回も言われたことだ。

 シスコン、シスコンとみんなは言うけど、そこまでではないと思う。

 

 「いやいや。普通妹に頼まれたからって入学を一年ずらすなんてことしないですよ」


 確かに今回はちょっと甘かったかなとは思う。

 しかし、あれほど真剣に頼まれたのだから兄として聞かないわけにはいかない。


 「お兄ちゃんは優しいだけだよ!」

 

 そう言って満面の笑みで抱き着いてくるアイリ。


 「いつも思うけど兄妹には見えない…‥」


 小さく呟きながら苦笑するフローラ。

 

 そんな感じで話しているとチャイムが鳴る。

 日本でよく聞いていたチャイムだ。


 「よし、全員揃ってるな」

 

 チャイムと同時に若草色の髪をした二十代に見える女性が入ってきた。

 教室を見渡した女性は後ろを向きチョークを手に取り何かを書き出す。


 教室の前には黒板もチョークある。

 学園が作られるとき開発されたそうだ。

 

 この国は日本との類似点が多いし、もしかしたら過去に俺と同じように日本人が居て広めたのかもしれないな。


 「黒板にも書いた通り私はセレンだ。一年間このクラスを担当する」


 黒板に名前を書いた女性―――セレン先生が挨拶する。

 そういえばこういう時黒板に名前を書くけど、自己紹介するのに書く必要はあるのだろうか。


 「何か質問のあるやつは居るか」


 そんなどうでも良いことを考えているうちに話は進んでいく。

 そして一人が手を上げた。


 「はい。先生はどんな魔法が得意なんですか?」


 「しいて言うなら風の魔法が得意だな」


 と、そんな感じで一問一答が続いた。


 「他にはないな。

 それじゃあ今度はお前たちの自己紹介の番だ」


 そして俺たち、生徒の自己紹介へと移行した。

 前の端に座っていたものから順番に自己紹介をしていく。


 そして俺の順番が回ってきた。


 「サクラです。諸事情により歳は皆よりの上の16だがよろしく頼む。

 得意な魔法は…‥特にない、かな」


 皆、得意な魔法を言っていたので俺も言おうと思ったのだが特に思い浮かばなかった。

 

 次はアイリの番。


 「アイリです。ここにいるサクラの妹です。

 得意な魔法は水で、好きなものはお兄ちゃんです!」


 そう言って席に腰を下ろした。

 一瞬の沈黙の後、皆が何かをひそひそと話し出す。


 「ちょっとアイリ。何ブラコン発言してんのよ!」


 「別にいいでしょ。好きなんだから!」


 アイリの自己紹介を攻めるフローラだが、それに対し当たり前のことを言っただけと言う顔をして腕に抱き着いているアイリ。

 いや、いきなり自己紹介でそんなこと言わなくていいのに。


 少し照れる気持ちもありつつ苦笑する。


 「…‥次頼む」


 ざわざわとした空気を換えようと先生がフローラに自己紹介を促す。

 先生の言葉を聞いたフローラがため息をついた後に立ち上がり自己紹介をした。

 その後も全員自己紹介をしたが、自己紹介しているやつよりも俺たちの方に視線を向ける奴の方が多い気がした。

 

 入学初日から目立ってしまった…‥。

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