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模擬戦 サクラ 中編

 とりあえず<未来視の魔眼>の対処法として一つ思いついたのがある。

 簡単な話、どこに攻撃されると読まれたとしても、避けられないような攻撃をすればいいだけだ。


 例えばさっきアイリも使った「マルチウォーターアロー」。

 これなら多分、当てられる。

 物量でごり押しすればいいだろう。

 

 と、言ってもあれは使えないんだが。

 それでも似たようなことは出来るので何の問題もない。

 

 複数の矢を放つ魔法を使えなくても、単発の矢を放つ魔法を同時に使えば結局の所、同じことだ。

 消費魔力とかは多いかもしれないが、仕方ない。

 

 10の矢を打つ魔法を一回使うのと、1の矢を打つ魔法を同時に十回使うだけ。

 結果、両方とも、10の矢を同時に放つことになる。

 だから複数の矢を打つ魔法が使えなくとも問題はない。

 とは、簡単に言っているが、これは誰にでも出来ることではない。

 本来魔法の行使には詠唱が必要だ。

 だから魔法を全くの同時に使うことはほぼ不可能。

 並列詠唱と言う、高等技術もあるらしいが。それも一般人にはほぼ不可能だろう。

 アイリでも出来ないんだ、他の奴も簡単に出来るわけがない。


 しかし俺には<無詠唱>のスキルがあるのでそれが行えるということ。

 感覚としては同じボタンを何度も連続で押してるだけでいい。


 まぁ、理屈は置いといてとりあえず試してみるか。


 そう考えて魔法を発動しようと思ったんだけど、今まで走って避けていたマリーが立ち止まり何かの魔法を詠唱し始める。


 「ウォーターボール、十連」


 同時にウォーターボールの魔法を十回使う。

 それとほぼ同時に、先ほどマリーが詠唱した魔法が発動する。


 「ロックウォール」


 マリーの前に壁が出現した。

 どうやらさっき詠唱していたのはこの魔法みたいだ。


 そうか、俺がよけきれないほど攻撃するのも読まれたのか。

 と言うか、考えてみれば当たり前だな。

 必ずしもマリーだって避けなければならないわけじゃないんだし。 


 「おい、何だあれ?さっきのと同じ魔法か?」

 「でも、十連とか言ってたよ?」


 周りで観戦していた奴らが何やらワイワイと話しているらしい。

 さっきのとは、アイリが使った「マルチウォーターアロー」のことだろうか?

 

 と、そんなことはどうでも良いか。

 それよりも他に何か方法を考えなければ。

 他の思いつく方法だと、今度は更に威力を上げるとかか?

 さっきみたいに魔法を同時に打って、更にはさっきみたいに防がれないように、壁を壊せるような威力のある攻撃にするとかが思いつくが。

 

 まぁ、今回も一度試してみるか。


 「アイスランス、十連」


 「アイスランス」は現在の俺が使える魔法のなかで最高の威力のものの一つだ。

 これで壁を破壊できなければ厳しいが……。


 「ッ!?ロックウォール」


 魔法で壁を出現させた後、後ろに飛びのくマリー。

 俺の放った魔法は見事に壁を破壊することは出来た。

 しかし、それで勢いが殺されてしまったのか、マリーには届かなかった。


 これなら、いけるか?

 魔法の数を増やせば問題なさそうだ。


 「アイスランス、三十連」


 30の氷の槍がマリに向かって飛んでいく。

 マリーは先ほどと同じように株を出現させ、先ほどよりも大きく後ろに交代する。

 結果は先ほどと同じとなった。


 けど、これなら更に数を増やせば当たりそうだな。

 マリーも大きく下がったということは数を更に増やせば当たる可能性も大きいだろう。


 「アイスランス、五十連」


 今度は50。

 流石にこれは防ぎきれないだろう。

 

 「ロックウォール」


 マリーの行動は先ほどと同じ。

 違う所は更に大きく後ろに下がったということだけ。

 

 氷の槍は壁を砕き、更には後方に下がるマリーへと迫る。

 先ほどは届かなかったが今回は届きそうである。

 マリーもそれを分かっているのか苦しそうな表情を浮かべている。


 当たった。

 

 そう思った直後だった。

 何故かマリーに当たったはずの氷の槍はどこかへと消えた。


 「なっ!?」


 当たるのを確信した直後のことだったので、その光景に少し固まってしまう。

 

 一体何が起こった?


 周りの奴らは歓声を上げているだけで、疑問に思うような声は一切聞こえてこない。

 数多くの魔法で土煙が経っていため他の奴らには見えなかったのどろう。

 ただ、俺の攻撃をマリーが防ぎ切った。と言う状況に歓声を上げているようだ。


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