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模擬戦 サクラ 前編

 「それでは最終試合を始める。準備はいいな?」


 俺たちに準備はいいかと問いかけてくるセレン先生に対して頷いて返す。

 俺の前に立つ大戦相手も先生に頷いて返していた。


 三戦目。

 俺はアイリからの最高の応援を受けて前に出た。

 そして、そんな俺の前に立つのは、マリー。

 綺麗な金髪に整った顔立ちもそうだが、何よりその破壊力の強い胸には会うたびに一度視線を送ってしまう。

 そうして毎度のごとく睨まれてしまう。

 

 これは少し予想外だった。

 まさかマリーが出て来るとは思わなかった。

 今こうして彼女が出てきたということは、それはつまり彼女がエリスよりも強いと言うことだろう。

 実際の所は分からないが、少なくともエリスは認めている様子だった。

 俺の噂がどんなふうに広まってるかは知らないが、その噂を聞いたうえでエリスはマリーの方が強いと確信しているようだった。

 

 あまりマリーからはそこまでの強さがあると思ったことはない。

 何と言うか、庶民的な雰囲気を感じるんだよな。

 だからかもしれないが、こいつがエリスより強いとはどうしても思えない。

 

 そんなことを考えながらも、一度彼女を鑑定してみた。

 そしてその結果は、本当に予想外だった。


 彼女のもつスキルは、

 <土魔法>。

 そして、

 <未来視の魔眼>。

 このスキルは本当にに素晴らしいもので、その名の通り、数秒先の未来が見えると言うもの。

 これだけでも本当に素晴らしい。

 だけど、それよりも驚くものがあった。


 それは彼女の称号。

 【鑑定士】。

 俺と同じ称号を彼女は持っていた。

 まさか同じ称号をもっているとは思ってなかったので本当に驚いた。


 歳は15。

 俺と同じ称号を持っているという所もだが、この歳でスキル二つに、称号までも持ってると言う所も驚きである。

 確かにこれならエリスよりも強いかもしれないと言うのは納得だ。

 

 そして、重大なことに気づく。

 彼女が【鑑定士】を持っているということは、彼女も俺のことを鑑定することが出来ると言うこと。

 これはまずいかもしれない。

 正直俺の称号はチートだ。

 普通の鑑定ならスキルだけしか見ることが出来ないが、称号による鑑定だと称号も見える。

 つまりは俺の称号も全てバレると言うこと。

 流石に称号までは知られたくない。

 面倒ごとが更に増えそうというのももちろんだが、何より称号に【シスコン】というのがあるのが少し恥ずかしい。

 別にシスコンなのを否定はしないが称号としてあるのが嫌なのだ。


 その考えに至って恐る恐るマリーの方を見てみる。

 

 「……」


 だけど彼女は何の反応もしない。

 ただ、今から始める試合に集中しているだけだ。


 これは俺のことを鑑定していないのだろうか。

 普通今から戦う相手なら事前に鑑定するものだが。


 「それでは。はじめ!」


 結局、マリーが何を考えているのか分からないまま試合は先生の合図で開始した。






 まず俺が、開始の合図直後に「ウォーターボール」を無詠唱で放った。

 俺が無詠唱で魔法を使えるのはクラスメイトとなら周知の事実だし、恐らく噂として二組の連中も聞いたことはあるだろうから、ためらいなく無詠唱で打った。


 「おー!」

 「まじで、詠唱してない!」


 無詠唱で魔法を打つところを始めてみる奴やはそれぞれ、反応を見せる。

 今のように歓声を上げるものが殆どだが、中には負の感情を見せるものもいる。


 「ちっ」


 その反応にはもちろん無視だ。


 そして対峙するマリーだが。


 「……」


 軽く飛んできた水球を躱していた。

 まるでその場に飛んでくるのが分かっていたかの回避。

 恐らく<未来視の魔眼>の力を使ったのだろう。

 

 そして水球を躱すマリーは何かの魔法を詠唱しながらも、俺が無詠唱で魔法を使ったことには表情一つ変えずに無反応である。

 俺のことを鑑定していないなら、無栄養に驚くかとも思ったがそうはならなかった。

 

 もしかして、鑑定していたのか?

 いや、だが、それなら鑑定したときに何も反応を出さないはずはないと思うが。

 俺なら相手の称号に【シスコン】なんてあったら無反応ではいられない。

 噴き出す可能性すらある。

 

 そんなマリーの態度にこっちが少し驚いていると、詠唱を済ませたマリーが魔法を放ってくる。


 「ロックショット!」


 拳代ほどの大きさの石がこちらに飛んでくる。

 それを軽く躱す。

 <土魔法>のスキルがあるだけあって、流石に構築も早い。

 だけどこの速度なら簡単に避けられる。

 だが、それは相手も同じようで。


 「ウォーターボール」


 俺が放った魔法も簡単に躱されてしまった。

 これは<未来視の魔眼>を何とかしないとだな。

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