表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アイドルジョッキー馬になる  作者: ゆらゆらゆらり
43/98

信一 ♠ これがS1ということだ

『半馬身勝ちといっても、あれだけ不利があってだもんね。それに真剣に走ってないしね』


 本当に真剣に走ったらどれほどのものなのだろう。


『ほんと、舌までだして、まだまだお子ちゃまって感じだよね』


 舌?


 動画を見直すと、確かに横を向いた顔を見ると舌を出している。未勝利戦の時もそうだったのだろうか、と動画をさがして見てみると、ポンッとスタートは出ていっているが、ルンルンと鼻歌でも歌っているように首を動かし、最後方になっている。

 向こう正面では早くも騎手の鞭が飛んでいるが、他人事のように後方でのんびり走っている。


 そして、直線。やっと気が向いたのか動き出した。船橋戦のように横を向いたり外ラチへと膨らんだりはしていない。

 だが、舌を出している。


『直線でもハミを取ってないし、ハミを舌でなめるようにして遊んでいるのに、伸びているんだから恐ろしいよね』


 確かに、騎手の手は激しく動き、鞭も飛んでいたのに、直線でも首の上下動が鼻歌でも歌っているように楽し気に見えていた。まさに口ずさんでいた歌がアップテンポな曲になったので、スピードも上がったという感じだ。


 新馬戦の動画も見てみると芝だから負けたというより、その時は曲のテンポが上がらず、気分が乗らなかったという感じだった。


 周りが弱いから遊んでいたというのか。

 もし、この馬の目の色が変わるような相手が現れたならば、どんな走りをするのだろう。


 さらに陣営は乗り替わりを発表している。

 中野騎手は川満厩舎所属で堅実に勝ち星を積み重ねている騎手ではあるが、S1を取るには物足りないということなのだろう。

 騎乗することになったのは木林太一。言わずと知れた南関東競馬のトップジョッキーだ。


 騎乗技術が優れているのはもちろん、馬を遊ばせない騎手でもある。

 馬が物見をするのは人(騎手)をなめているということでもあるので、彼に変わるのは大きい。


 トップジョッキー自ら調教でもまたがっているというのが、なんとも恐ろしい。

 



 他にだって重賞勝ちの実績馬が名乗りを上げている。

 どの馬も間違いなく強い。

 


 ユッカも同じ思いなのだろう。怖いくらいに引き締まった表情になっている。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ