第24話 答え合わせ
今日一日で研究はかなり進んだ。
僕は未だに解剖だけは断固拒否しているものの、指示された通りの実験や観察を行い、苦労して撮った顕微鏡画像や傷口の画像、その他大量の画像を送り続けていた。
妹の方では僕からのメールのまとめと並行して、ネットから信憑性の高い情報を抽出してまとめる作業を分担して行っていたそうだ。
実験結果を受けて妹の友達が立てた仮説によると、今回の原因は、劇症型の常在菌の突然変異の何かで、粘菌の様に菌自体がポンプの役割をするから心臓が要らなくて、腐敗菌をたべてしまうから結局のところは噛まれてはいけないらしい。
難しい話は全く理解出来なかった。
ただ、奴らには思考能力はほとんど残って無いものの、肉体的記憶や生活習慣の様な物は微かに残っているそうだ。
言われてみれば確かにその通りで、窓や扉は開ける事が出来ているし、壊しやすい所だと理解していそうだった。
そして肝心の変貌までの時間。
死亡からは約3時間前後。
これは僕の目でも確認している。
しかし、問題は噛まれてから死ぬ事も無く動き続けていた時。
約30分以内で心臓は止まり、奴らへと変貌する。
まさに恐るべき進行速度。
理由は菌が血流で全身で劇症だから結局のところはやはり噛まれてはいけないらしい。
残念ながら、一度変貌してしまった人達を治す方法は無い。
それだけは自信を持って断言されてしまった。
死んでしまった人間を生き返らせる事など、誰にも出来ないのだ。
そして妹から伝えられた最後の情報。
奴らの活動限界時間。
体中の細胞の劣化具合の比較から導き出された、
憶測では無い確かな時間。
1週間から10日前後。
これでみんなを助けられる




