青い日々04
それから三年間一切の衝突もなく平和な年月がすぎた。
しかし、公表から13年目のクリスマスに採掘場から1㎏弱の光石が盗まれた。犯人は直ぐに判明した。
テロ組織【keen】
彼らはアジアを中心に活動するテロリストだった。彼らが中国に入ったのは間違いなかった。しかし、中国政府はそれを否定。衛星から捉えた映像を突きつけてもしらを切った。日本は「2日以内に国内に光石を全て返却しないなら武力で示す。」と警告したが中国はそれに反抗し「光石は世界のもの」と駄々をこね出した。中国に光石があることは衛星からずっと監視しているのでまるわかりだ。
そして2日後、日本は初めて【レールガン】【パルス】【プラズマ砲】を実戦に導入した。結果は地図から中国が消えてなくなることになった。それは世界を震撼させた。
宇宙衛星に搭載されたプラズマ砲が上空から、電磁波ミサイルにより電化品は全てショート、そしてレールガンによる艦砲射撃、それらが一晩雨の様に降り注いだ。
地表に生物が存在しなくなった翌朝、部隊が光石の回収に向かうが光石は見つからなかった。皆思った。あの中で原形を保てる筈がない。無いのが当たり前だと。だが、日本のみ知る情報では光石は世界のどの鉱物より硬く、衝撃に強い。またいくら強い圧力を与えたとしても1㎏弱の光石を一晩で使いきることは不可能だ。
光石は行方不明になった。中国の消滅は世界に『戦争』とゆう最も愚かな選択肢をたぐり寄せた。世界は日本に対し、①光石の破棄②採掘権の譲渡、何より③技術提供を求めてきた。これを果たせないのならば全世界の武力をもって悪を絶つと。
日本は勿論要求を拒否。攻撃を受けたら即座に危害を加えた【敵国】に対して武力的制裁を加えると公表した。
その最中、日本は光石の捜索を続けた。これから敵国になるやも知れない相手に光石の開発をされたら酷い戦いになる。それこそ世界の終わりに続く最悪のシナリオだと日本は杞憂していた。日本の頑なな光石の独占は、光石が世界に拡がればそのあとは目に見える世界を実現しないためでもあった。