青い日々02
私立宮前高校。2年B組和賀真樹。それが俺だ。
もう高校二年の夏休みを寸前に控えた初夏。それが今だ。
テストで30点以下で赤点になること。それが絶対評価だ。
その全てを内包した神聖なる崇高な存在。それが、今のバカな俺だ。
要はバカな俺は見事に赤点を勝ち取り、今担任のヤッチャンに補習に連行されてる。
赤かったのは世界史だけですんだ。日々の努力の賜物だ。
でもよりによって世界史。担任の受け持つ世界史。ヤッチャンの世界史。
まぁ、ヤッチャン美人だしいいか。他にも山ほどいるだろ。赤点フレンドが。
「補習何人ぐらいくるんですか?」
「真樹だけだよ。」
「えええぇぇ~~~~!?」
「当たり前でしょ!平均点86で真樹は21点。赤いどころか青いわよ!絶対評価でむしろよかったわね。」
三階の自分の教室に逆戻りさせられた俺は意気消沈していた。
そんな俺を尻目に意気揚々と黒板にチョークを走らせるヤッチャン。
出席順に座っているので出席番号が最後の俺は必然的に教室の窓際最後尾といった最高のポイントを独占している。
呆けた顔をしながら、ただ窓の外を見つめる。
グランドの中央を独占するチア部。残りを陸上部とラクロスが半分づつ使い、グランド奥にはテニスコートがあり、練習している。どの部活も大きな掛け声を上げて活発に練習している。
「真樹どこみてんの。」
「花園」
「どこでも花園でしょーが。」