肯定友達 幸田テイさん
優柔不断で。人見知りで。自信が全然なくて。それで。何もひとりで出来ない。
僕は、人の言いなり。それくらいが、いいのかもしれない。かもしれない。
そのくらいがいいんだ。そのくらいがいい。僕は決断するとき。そのときの不安がすごいんだ。だから。だから。
"ハイハイハーイ"
"ワタシ、肯定してあげる"
"迷ったときは、普通に直感で言い放ってよ"
"それをワタシが、肯定してあげるから"
女友達の幸田テイさんが。立候補した。側にいて。肯定するだけの人に。
確かにそうだ。恥をかくかもしれない。そう思うから。迷ったり。黙るんだ。
『そうだよね』『そうだね』その短い言葉だけで。人は強くなれる。
アドバイスはしてくれないらしい。するとしても。少なめらしい。あくまでも。肯定友達だから。
幸田テイさんは、昔。皇帝と呼ばれていた。コウダテイのダを抜いた。ただそれだけだ。
少しだけ堂々としているから。似合ってはいる。
今は、コウテイでも。肯定と書く方のコウテイだ。
少しだけ、きっちりキッパリしている。だから、こちらも似合っている。
幸田テイさんの肯定は。他の人の何十倍もの。力がある。だから。いけるかもしれない。
幸田テイさんも含めた。四人で遊ぶときが来た。
ここが勝負だと思う。
それほど。知らない二人だ。
「今日、天気いいよね?」
思い切った。
近くに。幸田テイさんがいたからだ。
「そうだね、そうだね」
すぐに。肯定してくれた。
「バーベキュー日和だぜ!」
苦手な『ダゼ系男子』がいる。
でも、大丈夫だ。
幸田テイさんがいれば。何でも言える。
「疲れた」
ヤバイ。漏れていた。
序盤に疲労アピール。はダメだ。
「そうだよね、確かに」
それは。肯定しなくてもいいヤツだ。幸田テイさん。
終わったかもしれない。
「疲れるよね。慣れないバーベキューは」
「でも、楽しくなるから、楽しんでこうぜ!」
なんだか。楽しめそうな気がしてきた。
「そうだね、確かに」




