【変】出ると、【無礼】出る。
これは大事な面接なんだ!
耐えろ耐えろ!
普通だ普通だ!
今まで通りにやればいいんだ!
リラックスだ!
楽にしろ!
相手や空気に合わせればいいんだ!
そうだ!
変だと思うことは絶対にしないぞ!
でも、そうやって考えれば考えるほど、出てしまうんだよな!
ここは考えないようにするぞ!
一個でも変が出てしまえば、ドドッと溢れてしまうからな!
変が出るとテンションも上がって、失礼なことをしてしまうかも知れないからな!
緊張するけど逃げてはダメだ!
よし、まずは自己紹介だな!
「こんちわ」
あっヤバい!
しくじった!
なんでこんなことを言ったんだ!
ここはそういう挨拶をするところではない!
しかも、軽い感じで言ってしまった!
『こんちわ』ではなくて、せめて『こんにちは』だろう!
「大丈夫ですよ、落ち着いてください。一生懸命なのは伝わってきますから。頑張ってください」
予想以上に優しい面接官だ!
でも、一度だけでも変が出てしまうと、もう誰も止められない!
失礼が飛び出したくて飛び出したくて、ウズウズしてる!
『励ましてくれてありがとうございます』
そう言おうとした。
だが、その時、面接官の頭が目に入ってしまった。
そして、ハゲ、で止めてしまった。
やってしまった。
もう、今日は買っておいた大量のお菓子を、やけ食いするしかない。