【変】出ると、【憂い】出る。
僕の娘は常にカワイイ。
お菓子を食べているときは、本当に機嫌がいい。
手の掛からない、いい娘だ。
本当に、誰に聞いてもカワイイと言うくらい、カワイイ娘だ。
あっ、今、大変なことに気付いてしまった。
ヤバイ、今日はお菓子をまだ食べさせてあげていなかった。
部屋に向かったが、娘の姿はなかった。
放っておいたら大変だ。
何を仕出かすか分からない。
娘はお菓子を与えないと変になってしまう。
そのことに気付いたのはまだ最近だ。
玄関から急いで外に出てみた。
するとそこには、首と挙げた手を左右に動かしながら歩いている娘の姿があった。
何でそんなダンスをするのか、全く分からない。
そんな光景を少し見ただけでも、悲しさや虚しさ、不安感などが溢れてきた。
娘はそのダンスをしながら、お菓子を買いに行こうとしているのだ。
少し前に、今回と同じようなことが起きたときはそうだった。
お菓子は家に大量にある。
いつでも食べられる状態で大量に存在する。
お菓子の家と周りから呼ばれているほどだ。
だが、こちらから与えないとなぜか食べてくれない。
そして、なぜか自らの足で買いに行こうとする。
これから先、悲しさや虚しさ、不安感などが消える日はきっと来ないだろう。