1.序章
設定を変えたため、全面改稿いたしました。
全面改稿により、最初っから死ネタです…すみません。
グリース王国は広大な地を持つ、永年の平和を神に祝福された国だ。
春には桜、夏には新緑、秋には紅葉、冬は雪。
四季のすべてが国を祝い、多くの恵みを惜しみなく与える。
そんな王国の継承権をもつ貴族の少女が、ある近衛の騎士に一目ぼれをした。
その彼女は何よりも誰よりも、神に祝福されていた。そこにあるだけですべての人の笑顔を誘う。
だからこそ、貴族に降嫁した母をもちながらも王位継承権をもつことができた。
彼女は、王位継承権の名誉も血につながるすべてを捨て、身一つでその騎士を求めた。
それが神罰につながるとは誰も思っていなかった。
その顛末が、どれほどのことであったのか。
もし知っていれば、彼女は自らの運命を捨てず、恋を捨てていただろうか。
***
彼女の前には、すでに事切れた男が横たわっている。
多くの人が、彼の人望に惹かれており、このたびの悲劇に心からの涙を流している。
彼女は何も言わず、涙を流すこともできず、その様子を見つめていた。
動きようのない事実を彼女はまだ咀嚼することはできない。
目を覚ますのではないか、という淡い願いは、遠くからでも見える、包帯にかき消される。
大きな刀傷は、隣国に遠征した際に、賊から王族をかばってついたものだ。名誉の傷。その傷が男を死に至らしめた。
長い時間の末、人がいなくなり、二人きりになってから、ようやく彼女は、男に近づく。
短く整えられた茶色の髪は生前となんら変わりない。
しかし青白い肌は死をあらわしていた。もう、まぶたの下に隠されたヘイゼルの瞳もみることはできない。
彼女は、剣ダコでごつごつとした男の手を持つ。
その手も冷たい。
彼女は手の感触だけでも懐かしむために、その手のひらを自分のほほにあてた。
涙があふれる。
死後、彼から送られた、隣国の名産である、レース。
隣国には従姉が嫁いでおり、その縁もあり、友好のしるしでもなるであろうかといって、そのレースを使ったドレスで披露宴を行おうかと話していた。
彼の実家は辺境の地を収めてはいたが多くの金は持っていない。それなのに、一番豪奢なレースを、あつらえていて。
普段であれば、喜んでいただろうそれ。
けれど、それは、もう意味を成さない。
「エリック」
彼女は愛しの彼の名を呼んだ。
その声に返ってくる言葉など、なかった。
お久しぶりな方もそうでない方もこんにちは。
無事に国家試験も受かり、就職もできたので少しずつ創作もしてみようということではじめてみました。
月の王国のプロット立てる合間にできた設定で見切り発車です。
月の王国も、最初から構成しなおして書き始めたいと思いますのでよろしくお願いします。(あっちは恋愛要素は少なめですが思いっきり死にネタとかバンバン出てくるのでR18にしたほうがいいのかなぁとか思ってます)
この話、最初はタイトルの由来までにしようとしたらあまりに可哀想なのでその先をハッピーエンドにしようとして話を作ってみました。
エリックとコーデリアの恋物語(最初に作った「君ありてこそ」)も、機会があれば書いてみたいです。それを書く前に、この話の本筋決めないといけないですが…
(改稿後)
すみません。
いろいろ考えて設定を変えたこともあって書き直しました。
最後の最後まで魔法とかのファンタジー要素いれるか悩んだんですが、やめました。
とりあえず、逆ハー状態になるまでがんばりたいです。
レースのくだりは、タイトルへの伏線に…




