ぶっつけ本番
全ての生き物が等しく持つエネルギー「玉」を駆使して生きる人々。
「玉」のスペシャリスト「演算士」によって繰り広げられる戦いに憧れ、巻き込まれながら成長していく1人の青年の物語。
夏休みが始まってから数日すると、両親から「成績を見せろ」という親の権利を行使してきた。渋々内申書を見せ、すぐに2階の自室に避難する。
怒られないとは思うけど、親の反応見ると気分落ちそうだったから。
1学期の内申は、
現代文 9
古典 8
地理 10
世界史 9
数学I 10
数学A 10
物基礎 10
化基礎 10
体育 10
保健 10
音楽 8
英語1 10
英語G 10
家庭 9
玉学 3
おそらく、先生の優しさで最低評価を3にしてくれてるんだと思う。俺の高校は公立高校で県内1位の偏差値である。田舎だけど。(家から徒歩10分という近さも決め手の1つだった。)
だから、然う然う健康優良不良少年はいないんだろう。
内申で2をとるヤツなんかはもちろん。
夏休みは退屈だったのに、あっという間に基礎演算士試験が3日後に控えている。試験内容を確認した。
筆記は数学、それも高校1年までの数学IAの範囲だけだからあまり問題ない。強いて言えば、最後の大問の難易度がバカ高い。過去問も何度か解いたが運が良ければ満点が狙えるレベル。でも合格点は6割程度らしいから大丈夫。
実技は「玉」が正常に出せるかどうかだけだから問題ない。
面接は、本物の演算士が面接するらしい。これもマトモな奴なら合格らしい。稀にヤバい面接官に当たる場合もあるらしいが、俺は運が良い方だから大丈夫。変数値以外は。
「まあ、難易度は低い方だな」
試験当日、1学期最終日に配られた受験票を持って、電車に乗り、試験会場へと向かった。途中でユッケを見かけたので一緒に行くことになった。そこで、驚愕の事実が判明する。
「作文ってどうやって対策した?」
はて、、、作文?
「なにかな?作文って?」
「知らないの?今年から作文も試験科目に加わったたんだよ。これは傑作だわ。」
作文なんて初耳なんですけど、それに、なんかユッケのやつ雰囲気変わったな。。
「作文のこと全然知らなかったんだけど。」
そんなこんなで試験会場に着いた。
まあ、嘆いていても仕方がないため何の対策もせずに試験に挑む。
数学は問題なく解けた。大問は全部で4つ150分。そのうち60分で3つの大問を解き、残りの90分で最後の大問4を解いた。これがまた難しかった。
作文は
「「演算士として信頼されるために必要なこととは何か述べよ。(600字程度)」」
だったこれはノー勉の割には上出来だった。俺的には。
実技試験は1分もかからず終わった。多分合格だろう。
悠聖の解答
「「演算士として信頼されるために必要なこととは何か。(600字程度)」」
私は、演算士として信頼されるために必要なことは、人と十分なコミュニケーションを取り、親しい関係を築くことである。
コミュニケーションが十分に取れていなければ、効率良く物事を進めることができず、お互いにストレスがたまり、信頼されにくくなる。
例えば、同じ演算士の人たちとコミュニケーションが取れていなければ、連携がとれず、連絡が誤って伝わったり、伝わらなかったりし、業務に支障が生まれる。それにより、必要のない仕事が増え、無駄な時間を過ごさなければならなくなる。そのため、職場の雰囲気が悪くなり、信頼されないということだけでなく、良い関係を築くことさえ困難である。だから、密にコミュニケーションを取り、職場の人たちと協力して業務を遂行すべきである。このようにコミュニケーションを取ることが信頼されるための第一歩だと言える。
また、十分なコミュニケーションが取れるように、自分だけが話をしたり、相手の話だけを聞いたりするのではなく、バランス良く会話することが大切である。
もし、自分だけが話をすれば、相手の状況が把握できず、うまく連携が取れない。また、相手の話を聞かないため、相手を不機嫌にし、親しい関係を築くことから遠ざかってしまい、信頼されない。これは相手の話だけを聞いた場合でも同じである。それ故に、十分なコミュニケーションを取るためには相手とバランス良く会話することが重要になってくる。
以上より、私は演算士として信頼されるために必要なことは、人と十分なコミュニケーションを取り、親しい関係を築くことだと考える。