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3

並んでいた昴たちに合流する。


「おいプー太郎。お前ちゃんと可愛らしい本物のプーさんをよく見ておけよ」


渡されたチュロスを食べながら昴がクマに悪態をつく。


「くそ野郎が。おいらのが可愛いよな?瞳!」


「あははなんで私に聞くわけ!てかクマってみんなハチミツが好きなの?ねぇどうなの?」


チュロスには飽きたのか、食べかけを里桜に渡して瞳は違うものを食べている。



「おいらはハチミツには興味無い。それよりいちご味の何かが食いたい」


「あっ!さっきイチゴのかき氷あったよ〜あとで食べようか!」


「「食べる〜!」」


クマと里桜の声が重なった。

そのはしゃぎようを苦い顔で見てから昴が言った。


「え、なにこいつら。マジ食いもんだけで満足系?」


「はは、まぁいいじゃないか昴。のんびり行こう」


「のんびりしてられるか!俺は記録を更新したい!前に来た時は5つ乗ったよな?」


どこまでものんびりしている態度の翔に苛立ったように昴が言った。

翔は苦笑いを浮べる。


「っ…よく覚えているね昴くん…」


「乗ったことないやつを制覇したいんだよ!」


「あまり連れ回すと皆疲れてしまうよ。明日もあるんだし。」


「はっ、女と子供には優男かよっ。前にダブルデートで来た時もそうだったもんな翔は」


「しっ…声がデカい…」


わざとらしくニヤニヤする昴を睨む。

余計な話をしてこの幸せな空気をぶち壊したくはない。


心から笑っている里桜が見られればそれだけで本気で満足だった。



そんなこんなで結局昴に主導権を握られていていろいろと連れ回される羽目になった。


けれど誰も疲れは見せない。

きっと体は疲れていても、それを忘れてしまうくらいに楽しくて興奮しているからだろう。


「ねぇ、なんで全員リニー?」


瞳が眉をひそめてリニーの耳を見つめる。


「リニーが1番可愛くね?

それによく見て!全員イロチだからっ!」


昴が勝手に買ってきたそれはリボンの部分のカラーが全部異なる。


「じゃー私イエロー!」


「私はピンク!」


瞳は黄色、里桜はピンク、昴は緑。

そして翔はため息を吐きながらも青を付けた。



「ぷっ…お前らマジ似合わなっ。」


クマが噴き出しているのも気にせず昴がスマホをかざす。


「はいはーい!じゃー撮るよ〜」


パシャパシャ連射が始まる。

あとでグループLINEに送るわ。という昴のそれを覗き込むと、なんとも幸せそうな4人と1匹がきちんと収まりきっている。



こんなに楽しくてこんなに幸せでいいのかな。

なんだか怖くなる。


そんなふうに里桜は感じて眉を下げた。


怖いっていうのは、これからのこと。

これからの未来にはもうこれ以上の幸せがないような気がしてならない。


1度こんな経験を味わってしまうと、

次に起きる出来事を想像して恐怖して、

それできっと、全てのことが今以下になってしまうんじゃないかと思ってしまうのだ。

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