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2

一日目はランドの方らしい。



「え…やば…ねぇ広すぎじゃない?マジで国じゃん…」


里桜は地図を見ながら目を見開いた。

何が何だかわからない。


「ちょ、ちょっと昴、案内してよ」


「俺も1度しか来たことねーからあんま知らんのよねー。ま、とりあえず人気のやつから行こーぜ!」



「なんか良い匂いする〜!おい、あっち行こーぜ」


翔の脇に抱えられているクマが指さしたのはどうやらポップコーンのワゴン売りっぽい。


「っは、お前しょっぱなからそれぇー?つーかそれ以前にお前がいること自体が謎なんだけど?」


昴の発言は盛大に無視されていた。

なぜなら良い匂いすぎて、里桜も導かれるようにそちらにすでに向かっていたからだ。


可愛らしい入れ物ごと翔が買ってあげているのを見て瞳が笑う。


「我が子には甘いってやつ〜?」


「はぁ…もうこうなったらあいつらに食いもんは任せて俺らで先に並ぶか」


そう言って昴は翔に財布を押し付け、瞳と共にネットで待ち時間を確認しながら足早に歩を進めていった。



「あ〜なんかもうこれだけで楽しーよー。アトラクションとかなんにも乗らなくてもいいかもぉ〜」


あちこちの食べ物を購入しながら里桜はクマと共に高鳴る鼓動を抑えきれない。


はしゃぎまくっている里桜とクマを見失わないように気を配りながらも、翔がスマホをしきりに確認している。


"今プーさんに並んでる!早く来い!"


昴からの急かしLINE。



「なぁ、プーさんってどこにある?」


「えーそんなの私が知るわけないじゃーん」


チュロスを齧りながら呑気にそう言う彼女を横目で見てから地図に視線を落とす。


「…地図だとあっちの方だけど…でも前に来た時は向こうだった気がしたんだよなぁ。…まぁいっかこっちからの方が近道…」


ぶつぶつ呟いている翔の口元にチュロスが差し出された。

顔を上げると満面の笑みの里桜がいて、フッと笑ってひと口齧る。


そうやって交互に食べながら、のんびり歩いていると、今度は電話が鳴った。


«おいお前らさぁどこいるわけ?!遅すぎなんだけど?!»


「…あー多分もうすぐ着くよ。で、それ何分待ちなの」


«あと15分くらい。早くしろよ!»


プツッー…



「ははっ、昴がキレてるよ」


「あっ、あれじゃない?」


そう言って里桜が指さしたのはまさにプーさんのアトラクションだった。


「待って、里桜」


歩を速めた瞬間、翔に腕を掴まれる。

かと思えば身をかがめてペロリと唇を舐められた。


一瞬のことすぎて唖然としていると彼のいつもの優しい笑みが離れていく。


「…砂糖ついてたよ。」


「え…ありがと。てゆーか…翔も!」


そう言って今度は里桜が背伸びをして翔の口元を舐める。


「てめーら…いつまでイチャついてんだよ…」


里桜の脇でポップコーンをバカスカ食べながらクマが呟いた。

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