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2


森さんの運転で現場へ向かう車内でも、昴とクマはくだらない口喧嘩をしていた。


たまにバックミラーで森さんが眉をひそめてため息を吐いていたが、里桜はあえて黙っていた。


口を挟むと余計にエスカレートするからだ。



そうして着いた先は、廃墟のビルだった。

見ただけでそこだけ異常な空間だとわかる。


森さんが帳を下ろしたのと同時に昴が余裕の笑みを浮かべた。


「さっさと片付けて、帰ってスマブラやろーぜー!」


「おいら次は里桜と同じ姫系使ってみる〜

お前に手加減してやるためにな!」


「あぁ?!」


「ちょっとクマ?姫様系は結構強いんだよ?」



全く関係の無い雑談を続ける謎の組み合わせの3人?に、森は、本当に大丈夫なのかと夜蛾に電話をしようか迷ってしまったくらいだった。





「じゃっ、おいらは里桜の指示あるまで動かねーから。2人で頑張んな。」


廊下を歩きながらも、すでに小さな魔物たちが迫ってきている。

しかし、昴は余裕の表情でそれを払いながらクマに言った。


「お前さぁ、マジなんのためについてきたの」


「ちょっと2人とも静かに!」


里桜の声で一気にシンとなる。

そしてその意味をたちまち理解した。


人間の子供の泣き声がするのだ。

よく耳を澄ますと、1人ではない。



「2人?…いや、3人?…3人いる?」


「どーせ隠れんぼでもしてたんじゃね。バカだねー」


「そんなこと言ってる場合じゃないよ!

早く見つけ出さないとっ!」


昴の声を遮って里桜は走り出した。


「おら、クマ野郎、お前の出番だ。早く追えよ」


「てめぇに言われなくともわかってるわ!てめぇはこのビルの魔物を全部やっつけとけよ!」


「それこそお前に言われなくてもわかってるっつの!」





声を探って辿り着いた部屋には大型の魔物に囲まれている子供が3人いた。

女の子1人と、男の子2人だ。


里桜が入った途端に魔物はすぐさま攻撃を仕掛けてきたが、持っていたピアスを翳してそれを弾き返した。


3人の子供の胴体には魔物の触手のようなものが巻きついていてそれに引きづられるようにして魔物の中へと取り込まれそうになっている。



「くっ、…A級…?…」


何度も攻撃を放ってもなかなか当たらない魔物に対し、そう結論づける。

すると背後からクマの呑気な声が聞こえた。


「だろうな。ふへぇ〜めんどくせー」


そう言って即座に魔物を払おうとするクマを里桜は止めた。

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