257/270
2
昴はこの日、心臓が爆発寸前なほど波打っていた。
クマの存在はまだ誰にも言っていない。
別に隠すつもりはないのだが、
クマがあちこち彼女のことを探し回っていて落ち着きがない上に、昴自身も同じように落ち着きがなく、一人一人に紹介なんてしている余裕がなかった。
そして今日、京介に大洋を任せてさらに落ち着きがなくなったのには理由があった。
それは、学校にいる麻宮幸愛からの1本の電話から始まった。
転校生らしき子が来てるけど、そんな予定あったか、
というような内容…。
すぐさま駆けつけていくと、
そこにいたのはやはり
里桜だった。
しかも里桜は、
あのころと全く変わっていない、
制服姿のままの風貌だった。




