4
大洋は目の前の映画に釘付けになっていた。
さっきまで眠かったのに、
そんなのは吹き飛んでしまった。
なぜなら今、とてつもなくいい所だからだ。
コーラを飲みながらも、映画に耳を澄ませる。
"あなたのことを置いていくなんてできない!"
"いいから早く行け!!"
"ダメよできないっ!!"
"いいから早く行け!アイツが来る!"
"嫌よぉ!!!"
"いいかよく聞け!俺は死んでもお前をっ!愛し…"
ボコボコボコ!!!
ドガガガガ!!!
「ぶっ!!しゅーーー!!
ゲホッ!ゲホッ!!おぃぃ〜!!
コーラ飲んでる時はやめろよぉおー!!!」
ドキドキしすぎて魔力が乱れたせいで、クマのパンチと蹴りが盛大に飛んだ。
「あー…もう……
びしょびしょだぁ…うー…」
大洋は自分の服をタオルで拭いながら、クマを睨みつける。
あれ…
そういえばこの人形がしてるペンダントってなんだろう?
しかもなんで2つも同じものが二重に付けられてんだ?
そっとペンダントに触れる。
あ…ロケットペンダントか…
開いてもいい…かな?
恐る恐る、それを開いてみた。
「……?…誰だろ?これ?
みんな知らない人だ…」
そこにはめ込まれていたのはプリクラ。
もう一方のペンダントにも同じもの。
このクマのぬいぐるみと、
それから、
今の自分と多分同じ歳くらいの、髪の長い男の人と、女の人。
中学生くらいの女の子。
みんなとても楽しそうに笑っている。
昴先生は写ってない。
「え、どういうこと?
なんで知らない人のプリクラ入れてんの?」
まーいっか。
そう言ってペンダントを閉じ、再度DVDを選び直そうとした時だった。




