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「天馬様〜やっぱこれすごーくおいひい〜」
「食べないのー?天馬様は。」
クレープを美味しそうに頬張る朝陽たちを見て呆れた声で言う。
「食べるわけがないだろう?
そもそもこんなに人間の多い場所で…」
「うっわー、にしてもやっぱここって魔物多いねー?」
「うん…クレープは美味しいのにー…」
天馬は真顔で視線を走らせる。
そりゃそうだろう。こんだけ人間がいるんだ…
それだけ魔物も呪いも溜まる…
翔は微笑んでまた菜々子たちを見た。
「お目当てのものが食べられてよかったね。
だが、こんなに人間の多いところで食事をするのは感心しないな。それを持ってとっとと帰ろう。」
「待って天馬様〜!プリクラも撮りたいの〜!」
「行こう行こう〜!人間に占拠される前に!」
「えぇ?!」
2人にグイグイと引っ張られていく。
翔はフゥとため息を吐く。
いつか君たちが、心の底から幸せに過ごせる楽園を築こう。
何にも脅かされることのない世界。
当たり前の幸せを当たり前に享受して、
最期まで快適に生きるんだ。
心の底から笑うことのできる、幸せな人生をね。




