表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
237/270

6


現校長の鬼頭康広は、窓の外を見下ろしながら言った。


「昴、あのことなんだが…」


言いづらそうにため息を吐く鬼頭。


「この間起きた、お前の生徒が小学校で襲撃された件。あの後、本部から来た捜査術師が調べたところによると…」


「翔の術残穢だったでしょう」


昴は表情を変えずにキッパリと言った。


「あの学校は…里桜が死んだところだ。」


「…あぁ……そうだったな…」


「あいつはきっと…全てを壊したいんだ…」


「……。」



重苦しい空気が流れる。

かつての教え子がこれからまた何かをしでかす?

何かを企んでいる?


あの頃の昴も、あの頃の翔も、

もういない。


俺がどこかで何かを間違えたのかもしれない…


あれからずっと考えてきたことだ。



あの時、

昴はこう言った。



"1番救いたい奴を救えないなら力なんて意味ない"



いつも自分の力に酔っていて、何もかもに絶対的な自信があった昴が、初めて泣きそうな顔で絶望していた。




「なぁ、昴…

もしものことがあった時…

次こそは………できるのか?」


かつての親友を…


翔程の奴をそうできるのは昴しかいないだろう。

しかし、それをさせるのはあまりに惨すぎる。

二人をずっと見て来たからこそ言える。



「……もしも無理ならば…」



なにもできなかった自分の、

せめてもの贖罪として…


命を賭してでもこの俺が…



「僕の役目です」



口を開く前に、間髪入れずに昴は強く言い放った。



「僕と翔の間には、誰も入らせない。」




ズザザザザザ


ざわざわ




その時、突然外の騒がしい音がし、窓の外を注視する。




「まさかあれは……」



「僕が行ってきます。」



「待て昴っ!いくらお前でも今のアイツに近付くのは危険だ!」



しかし昴は窓から身を投げ、一瞬で行ってしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ