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「え・・・どういうこと?
なんのドッキリ?…嘘だよね?」
鬼頭も昴も、顔色が悪く、悔しそうに顔を歪ませている。
翔が集落の人間100人以上を皆殺し?
逃走していて処刑対象?
翔が?本当に、彼が?
「さっきクマ野郎から電話あって、
翔の家族も全員…殺されてた…って…
両親も…棗…も……」
その瞬間、里桜の中で、何かが千切れるような音がした。
「…うそ…だよ…絶対…」
「俺だってそう信じたい。でも…現実なんだ。全部。」
「嘘だよ…わ、わ、わた、し…行かなきゃ!
私が嘘だと証明する!!」
「待て里桜、これは集落の現場に落ちてたものだ。」
腕を掴んで引き戻され、鬼頭に渡されたもの。
それは稲妻型のピアスだった。
その瞬間、里桜の中で、何かが弾ける音がした。
「うわぁあああ!!!嘘!!絶対!!嘘ぉ!!」
「落ち着け里桜!!」
「里桜!俺が行くから!」
なにがなんだかわからなくて、とにかく泣き叫んだ。
頭に血が上ってふらふらと目眩がする。
震える体でとにかく2人から逃れようとする。
こんなのただの夢だ。
翔がそんなことするはずない。
両親と棗ちゃんまで…
こんなこと
あってたまるか!
「うわぁぁぁっ!!!離してーー!!わあああぁ!」
「っー里桜落ち着け!」
夢だ
夢だ
夢だ
自分が今なにを叫び、どうなってしまっているのか、どこにいるのかすらわからなくなっていた。
視界が歪み、鼻から息が吸えなくなり、
全身に力が入らなくなってきて床に崩れ落ちてしまった。
立とうとしても、立てない。
どうして
何が起きてるの。
こんなの……って……




