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「約束ってのは、身も蓋もないことを言って正当化するための言葉さ。戦国時代だって同盟を結んでいるからって、攻め入ってこないという保証はどこにもないだろう?」



「そんな理屈は通らねぇよ」



翔は目を細めてうっすら笑った。



「君は本当にいろいろなことを教えてくれたよ。

まずそのことに関してだけどね、

私のベースとなる考え方そのものが、もう以前とは違う進化した今の自分には当てはまらないから、すごく違和感を感じて約束も破りたくなってきたのかもしれないな」


「は?」


「そう考えると、約束を破りたいって感情は、違和感に気付けって自分の体と心からのサインとして表示された可能性もあるね。」


「何が言いてぇんだ?」


「自分の中での何かをアップデートするべきタイミングだと教えてくれていたのさ。そういった君の約束は。」



沈黙が流れる。



翔は冷蔵庫を開き、動きを止めた。


「…驚いたな。まさか常にこれを入れていたのかな…」


そう言ってクマに何かを投げた。


キャッチしたクマはそれを見て目を細める。



いちごミルクだった。



いつクマたちが来てもいいように、常に常備していたであろうことは明白だった。


この約10ヶ月、ずっとかもしれない。




翔は、乾杯と小さく言って、炭酸水に口をつけた。



クマはゆっくりとストローを指していちごミルクを吸う。



「ははっ、やっぱり君のその姿が1番かわいいよ」



「…棗たちが用意してくれてたもんなら、飲まねぇわけにいかねぇだろ…」



いくら好きなものでも、亡骸に囲まれているこの状況では美味しくなんて感じられるわけがなかった。


それでも、飲まずにはいられなかった。

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