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「ちょっと翔?」


ビクンと肩を揺らして振り返ると、そこにはクマを抱えている里桜がこちらを睨んでいる。


「あぁ、里桜、報告書は終わっ」


「あの人は誰」


かなり不機嫌なその声で、その意味を察し、少し笑った。


「あれはS級魔術師の伊集院楓さんだよ。ただ話していただけ。」


「何を?」


「……まぁ…いろいろ」


「いろいろって何?!」


突然大きな声を出して顔を顰める里桜に近づき、笑って頭を撫でる。

クマに視線を落とすと、クマは不敵な笑みを浮かべているので睨みつける。

余計なことを言ったに違いない。


「まぁ最近の魔物に関してとか、いろいろだよ。

というか、そんなに拗ねないでくれよ。」


それでも頬を膨らめている里桜を見ると、やはり笑みが抑えきれない。


「妬いている君も可愛いな…ははははは」


「・・・」


まだ機嫌が直らない里桜の頬を撫でながら、翔は言った。


「君だって私を妬かせたんだよ。知っていたかい?」


すると里桜は驚いたような表情に変わった。


「え?私何もしてないよ?」


「したよ。他の男と写っている写メを送り付けてきたろう」


「・・・え」


「え、じゃないよ。無自覚かい?まぁそうじゃないと困るけど。」


うっすら笑いながら耳に口を寄せる。


「私以外の男にあんなにピッタリくっつくのは感心しないなぁ…君には躾が必要かい?それともあの男に躾が必要かい?」


里桜は顔を赤らめながらその囁きから耳を遠ざけた。

彼の声でそんなことを囁かれるとゾクゾクする以上に体に熱が集まってきてしまう。


「…っていうか、あれは日和くんだし、」


「ははっ、冗談冗談。じゃー行こうか。」


可笑しそうに笑う翔に肩を抱かれて歩を進めながら、里桜は未だゾワゾワする耳を擦った。

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