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「妙な反応するからすごく恥ずかしかったよ…」
抱きしめ合ったままそう言うと、翔が耳元に口をつけながら囁いた。
「ごめん、あまりの破壊力に頭まで破壊されそうだった。この姿はやはり誰にも見せたくはないな…」
「でも、みんなサンタさんを待ってるから」
そう言いながら笑う。
正直言って、ここまで来たら恥ずかしいも何も無くなっていた。
好きな人に褒めて貰えただけでそんな感情は吹き飛んでしまう。
「はは… 里桜らしいな…
でも私が一番最初に見られてよかったよ…」
体を離されたかと思えば顎を優しく上げられ、ゆっくりと唇を押し付けられた。
口内を舌で艶めかしく掻き回されながら、手が頬から首、鎖骨や胸などにスルスルと這わされる。
「んっぁ…っ…ぅんっ……ん…ひ…」
そのまま脇腹や尻などを優しく撫でられ、それだけで立っているのがやっとなくらいに力が抜けてきてしまった。
「ん…はぁ…… 里桜…
…やはり理性がぶっ飛びそうだ…どうしてくれる」
「えぇ……そんな…こと言われると…私も…」
額を付けたままお互い少し笑い合い、互いの濡れた唇をまた重ね合わせた。
啄むように何度も口付けをし、唇を舐め合う。
後頭部と腰をグッと引き寄せられ、角度を変えて深く濃厚なキスを堪能していたら翔のスマホが鳴った。
ゆっくりと体を離し、翔が里桜の顎を持ち親指で唇を拭いながらそのまま片手でスマホを取り出した。
そして画面を見て、「ホントにデリカシーがないな」と呟きながら電話に出た。
「なんだ」
«なんだじゃねーよ!早くサンタをだせ〜»
「…それが人にものを頼む時の態度か。」
«お前に頼んでんじゃないよ。里桜に»
「なら直接君から頼め。」
突然スマホを耳に当てられた里桜はポカンとした表情になる。
顎は掴まれたままで、唇にはまだ翔の指が滑っている。
「…ん…え?」
«よお、里桜?着替え終わったよね?早く来て!»
「え、もう?…んっゎ…」
口角を上げている翔の指が下唇を下にずらしたので変な声が出てしまった。
«そ!みんな待ちくたびれてるよ?理玖さんとかとくにキレてる»
「えぇっ!キレてるの?!…ふぁっ!…」
今度は彼の指が口内に差し込まれ、またおかしな息が出てしまった。
見上げると、翔は冷徹な笑みを浮かべていて心臓が跳ね上がる。
«うん、だから早く。サンタがいねーとトナカイも動けねーしプレゼント配れないだろ?»
「…わあった…よ…ふぐ行ぐっ!」
«……?…何しちゃってるわけぇ?»
口内を掻き回す指はそのままに、翔がバッとスマホを取った。
「よかったな昴。可愛いサンタさんの許しを得られて。今年は良い子にしていたんだね。」
«……お前なにし»
「いいじゃないか少しくらい独り占めさせてくれても」
«…まさかお前電話しなが»
「じゃあすぐに連れてくね。良い子の目じゃない目で見たら今度こそホントに碧眼を潰すからな。覚悟しておけ。」
プツッー……
電話を切ってフッと笑みを浮かべ、目を細めて見つめてくる翔がどことなく黒く見えてドキリとなる。
ようやく、クチュと口内から指が抜かれ、てらてらと光った指をペロリと舐めてから耳元に口を寄せられた。
「またあとで独り占めさせてくれるよね…?」
吐息と共にその囁きがこれでもかと言うほど甘く細胞まで揺さぶり、里桜は火照る顔を隠すように片手で口を拭いながらこくこくと頷くことしか出来なかった。




