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「ふ……ザコが。舐めやがって…」


昴は地面から拳を離し、潰れた残穢を冷徹に見下ろす。


またあの"一閃打隕"を放つことができた。



サングラスを頭にかけたままおもむろに方位磁石を取りだした。


「…ん??」


針が勢いよくグルグルと回っている。

浮き上がっている赤い針の先は一点を指したまま動かない。


「・・・え?なにこれもう壊れた系?

佐々木のじーさんめ。私の魔力混ぜてますとか言っときながら何!」


針を睨みつけながらも、だんだんと妙な気づきを覚えて目を見開く。


「……まさかっ!!」



急いでその針の方向へと駆け出していく。




そして目を見張った。


突っ立っていて動かない翔がいる。



「おい!翔!!!っ?!?!」


ギロッと視線を刺してきた翔が突然飛びかかってきた。


「っぐ!!おおおおい待て!翔!!!」


馬乗りになられて両手をグッと掴まれる。

押し返そうとする昴とまさに今力比べになっている。


さすがの翔もかなり力が強い。


カッと見開いた血走った眼光は、明らかに正気ではない。

魔物にやられていると察した。


「おい翔!正気に戻れ!バカ!!」


翔は黙ったまま首に手をかけてきた。


「ガハッ!!!っっう!!」


翔の手を両手で押し返そうとするが、なかなか剥がれない。

喉にめり込んでいき、意識を手放す寸前で昴はなんとか脚で翔の体を飛ばした。



「っは!!…ゲホッ!…はぁ…はぁ…

おい!…翔!!!」


倒れ込んでいた翔はゆっくりと上半身を起こした。

結っていた髪はいつの間にか解れていて乱雑に伸ばされている。


「……あ?…ん…?…昴?」


翔は気がついたように目に色が戻っていて、みるみる顔を強ばらせた。

昴が首を擦りながら苦しそうに顔をゆがめ、息を荒らげている。


「昴!大丈夫か?!」


「っ…うー…バカお前ぇ……」


「…まさか君に何かしたか?」


「首絞めだよ首絞め!殺される寸前だったわお前に!!」


「っ!?ホントか?…すまない…

正気を失っていたようだ…」


「逆に失ってなきゃ困るわ!!」


翔の差しのべた手を握って立ち上がりながらひたすら文句を言った。

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