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6

魔物に乗せて、なんとか翔を瞳の元へ送り届けた。

瞳の術によって翔は回復した。


「里桜…あんたは大丈夫なの?」


ひたすら翔の血を拭っている里桜に、瞳は顔を歪めて言った。

しかし里桜は翔から目を逸らさずに返す。


「私は少しかすり傷と打撲くらいだから治療は必要な」


「ダメだ。」


突然被せてきた翔の言葉に手を止める。

翔は苦い顔をして里桜の手をハンカチごと握った。


「きちんと治療してもらえ。私はもう行く…」


「えっ!私も行くよ!」


「ダメだ。ここで待ってろ」


翔はハンカチを握り締めたままよろよろと立ち上がった。

裂き切られた衣服をそのままに、踵を返す。



「っ待って翔っ!ほんとに…大丈夫なの?」



里桜の震える声には振り返らずに、青白い顔をした翔は思いのほか強く言い放った。



「これは私と昴の任務なんだ。最後までやり遂げる…」




いつもと口調も表情も、気迫も違う翔に、里桜は何も言えなくなった。


彼に待ってろと言われたら待っているしかない。

従うしか選択肢はない。


けれどまたあいつに出くわしたら?

クマはどこ?


こんなにボロボロになる2人を見たのは初めてだ。


この2人をここまでにしたなんて……

そんなのが存在したなんて……


こんなに胸が苦しくなったのは初めてだ。


里桜は呼吸すらも苦しくなっていた。

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