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"空港に着いたからこれから戻るよ"
翔からのメッセージ。
今日も昼から任務だった里桜は、これを見たのは送られてきてから1時間後だった。
しかし…
「ね、ねぇ何これ?!どうなっちゃってるの?!」
なぜかそこら中に蠅頭が飛んでいる。
ありえない数だ。
今学校内には、鬼頭と瞳とクマと自分しかいない。
なんとか魔力でそれを祓いとめながら急いで翔に電話をかける。
昴にもかけたが、どちらとも応答がない。
「…まさか翔たちに何かあった…の…かな…?」
出てきた声はやはり震えていた。
そしてクマはなんの躊躇なく即答した。
「多分あった。行くか?」
「もちろん行く!!」
意を決したように言うと、鬼頭が蠅頭を祓いながら声を上げた。
「気をつけろよ里桜!この結界の内側に入れる奴なんて相当の手練だ。もしくは」
「大丈夫です!きちんと警戒します!瞳は待機していて!2人が負傷で戻ってくる可能性もあるから!」
「わかった!クマ太郎も気をつけてよ!
里桜を頼んだからね!」
「はっ。誰に言ってやがる。」
里桜とクマは魔物に乗って飛んで行った。
「早くしないとっ!」
「少し落ち着けお前。」
いつでも冷静沈着な態度のクマは、追ってくる蠅頭を一瞬でやっつけている。
しかし里桜はさっきからわなわなと震えが止まらない。
何か嫌な予感がするのだ。
なぜならさっき、ルビーの隣に着けていたピアスがなんの予兆もなく突然外れたからだ。
そのピアスを、冷や汗をかきながら見つめ、おもむろにポケットに締まった。
とりあえず今は急がなくてはならない。
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その光景に、驚愕した。
ありえない…
昴が全身血まみれで倒れている。
里桜はその場にしゃがみ込んだ。
「さ…とる…一体なにが…っ…」
「おい昴!寝てんじゃねぇ起きろ!」
クマが昴の頭に手をかざした。
すると…
「…っう……」
「昴!!!生きてる!!!」
「は…死んで…ねぇよ……」
「…なにがあったの!早く治療をっ」
クマは眉をひそめながら冷静に言った。
「おい、翔はどこだ」
「はっ……?会ってねぇのかよ……あいつと……な……んでお前ら……ここにいんだよ……」
うつ伏せに倒れたまま、奥から声を絞り出したような掠れた声。
この状態でも喋れているのがむしろ不思議でならない。
「とっとにかく!早く瞳のとこ行って治療をっ!」
「いい…今自分で…やってる……」
「っえ?」
クマは全てを察したように目を細めて言った。
「なるほど?だがこの状態だといつどこから敵がまた襲ってくるか分かんねぇな。……おい待てヘタに動かすな」
昴を何とか仰向けにしようとした里桜をクマは止めた。
「里桜は翔の所へいけ。おいらはこいつにつく。
こいつを1人でここに置いてきゃ今度こそ確実に殺られる」
里桜はゴクリと生唾を飲み込んだ
「わ、わかった!」
「だが気をつけろよ。こいつをここまでにしたヤツが翔と今戦ってるかもしれん。」
里桜は強く頷いた。
瞬時に魔物に飛び乗り、翔の元へと急いだ。
昴をここまでにした敵は相当にヤバい奴に違いない。
今、翔はどうなっているのか…
すれ違ってはない。
電話も相変わらず繋がらない。
もう嫌な予感しかしない。
里桜はおかしくなりそうなくらいに混乱している頭を抱えた。




