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「はー…てめぇつまらねぇ死に方すんじゃねぇよ。

現実を見失うな。バカか。」


「ご、ごめん…クマ…」


客観的に見れば、自殺をしようとしてしまっていた。

魔術師である自分がそんな事態になるなんて恥ずべきことだ。


しかし、里桜の鳥肌は収まらない。

あれは確実に傑だったように思えたからだ。



「人の潜在意識に漬け込んで自殺に追い込むのが得意な奴だったんだろな。だからここはいつまでも自殺の名所やらと呼ばれてんだ」


冷静沈着な態度でそういうクマは、もう元の姿に戻っていた。

他の魔物もほぼクマが片付けてしまったらしい。


自分は結局今回も足でまといの役立たずだった気がして里桜は項垂れた。



「おいそれより森に連絡しろ。森ってあの森だぞ」


「はは…わかってる…」


里桜はおずおずとスマホを取りだした。


「あ、圏外だ!」


「ああん?!」


「とりあえず元来た道を戻っ…」


いや、できない。

なぜなら広すぎて、今自分たちが森のどの辺にいるのかが分からないからだ。


顔面蒼白になっている里桜に、クマはため息混じりに言った。


「お前の魔物に乗ってきゃいいだろ…」


「あっ!そっか!」



里桜は急いで魔物を出した。

クマは仏頂面でそれに乗りながら呆れたように呟く。


「脳みそまで持ってかれたのかこいつは…」



にしても…

里桜は今回のようなこういった攻撃に弱いのだと知って苦い顔をする。

純粋な奴ほど、この種の魔物にすぐに心を持ってかれてしまう。


この先もこんなのと出くわさなきゃいいが……


クマはため息を吐いた。

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