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里桜とクマの今回の任務は車で30分くらい行ったところに位置する森だった。


「ず、随分と広い森だね…」


「あぁ。森のくまさんになった気分だ」


「・・・」


「ところで森。」


「・・・」


「おい森!てめぇのことだ!!」


「っ!はははいっ!!」


自分のことを呼ばれているとは思わずにいた補助監督の森は、クマの声にビクンと肩を強ばらせた。


「規模と現時点での魔物の把握はどんなだ。」



えぇ…

車内で説明したのになぁ…

やっぱり上の空だったのか…


と思いながら、森は説明する。



「えっとですね…この森は元々自殺名所で有名でして、向こうの大きな滝での飛び降り投身自殺から首吊りまで手法は幅広く…すぐそばのトンネルでも魔物が原因での事故と見られるものが多く……」


「ふんなるほど?結局はここも魔物の巣窟ってわけだ。

おし里桜、とっとと片付けて帰るぞ」


「まま待ってください!くれぐれも気をつけてくださいね!今回は妙な事故残穢から解釈するに、かなり危険な魔物の可能性がありますので…

なにしろこれは、"A級案件"です。」


「おう、分かってる」


あ、そこは聞いていたんだ…

なのにその余裕な態度が凄い…

と思いながら森は境界壁を降ろし始めた。


「……では…ご武う」


言い終わらないうちにクマと里桜は森の中へ すたこらさっさと走り出して行ってしまった。




「さぁ、みんな任せたよ!」


里桜は早々に自分の持っていた傀儡たちを放った。

可愛らしいぬいぐるみたちは一斉に四方八方へと飛んで行った。


「ふひひっ…おい里桜、あれを見ろ」


ニタリ顔のクマが指さす方向を見ると、それは明らかに首吊り自殺の残穢と取れるような、木から吊るされたロープ…


「…う…なんか…ここにいるだけで具合が悪くなりそ…」


しかしそんなことを言っている場合ではない。

A級案件だからこそ自分たちに任せられたのだ。

早く終わらせて、翔たちと連絡を取りたい。

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