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地平線の向こうで、綺麗な夕陽が浮かんでいる。
少しずつ、人がいなくなってきている。
今夜は理玖の別荘に泊まらせてもらうのだが、その前にここでBBQをしようということになったのだ。
しかも用意してくれた肉とか食材もまさに絶品だった。
この夕陽を見ながら、大好きな皆とこんなに贅沢なことをできるなんて…
「あっ!理玖さん私やりますよ!」
いつまでも焼き担当をしている理玖に里桜は声をかける。
「いやいいんだよ。私は私の手で好きなように食材を可愛がるのが好きなのさ。こうやってね…」
トングの先を見ると、絶妙な焼き加減の肉やハンバーグといった品々が裏返されている。
「素晴らしいです姉様!!」
羽実が拍手をするので里桜も、すごいです!と言いながら拍手をする。
そんなどこまでも純粋な里桜だからこそ、
理玖からも、どんな人からも、愛されてしまうのだろうと瞳は見ていて思った。
そして、
「私は正反対だけどねっ」
と言いながらタバコを吸い、ビールを飲む。
正反対と言えば…あの二人もだけど…
と思って視線を流すと、うめえぇと言いながら肉を食いまくっている昴と、その隣で全然食事には手をつけずに夕陽をボーッと眺めている翔がいた。
その視線は、夕陽からたまに里桜に移っていることが分かる。
「お前はもう食わないのか?瞳」
隣でクマが、小さい牙で骨付き肉を引きちぎりながら言った。
「私は酒飲めりゃそれでいーのっ」
「はっ、お前も大概だな。あん時おいらの前で酔い潰れやがったくせに」
ドリームでのことを言っていると分かった瞳は少し頬を膨らめた。
「それはもう言わないって約束だったでしょー?!」
「ふん、また約束かよ。人間ってのはどーしてこうも……」




